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君と過去の話をしよう 3

すすすすす…と目を逸らす詩帆。その視界に写るように鼓も動く。 無言の攻防戦が数秒続いた後、眉をひそめて鼓がどういうことですかと問おうした時。 「これは!」 リビングでテレビを見ていた古木と隆盛がびくっとして同時に振り返った。 「このことは!遼介に聞ききなさい!!」 突然の大声に、その場にいた全員が動きを止める。詩帆本人も肩を怒らせた状態で固まっていた。 「………………は、はい」 今日怒られたこともあってか、鼓が萎縮したように数度頷いた。詩帆は詩帆で、今日鼓に怒ったせいか何故か口調が変に丁寧口調。 「あ、ご、ごめんね!驚かせる気はなかったんだけど!」 「いえこちらこそすみませんご飯にしましょう」 「涼川、また詩帆先輩に怒られたんだ。詩帆先輩意外と怒りっぽい?」 「違うよ?!怒ってないからね俺!」 「詩帆…あまり涼川君を萎縮させるのはどうかと思うぞ」 「違、って…萎縮?!そんなに怖かった?!ごめんね?!」 「俺が立ち入りすぎただけなんで…大丈夫です」 その後、鼓は無言でご飯を食べ続け、かなり詩帆を慌てさせ古木と隆盛を呆れさせた。 遊んでいると気がつくのはきっと、この場にいない遼介だけだろう。 【鼓くんと遼介が付き合ってどう思ったかって事だよね 別にこれといって、俺は何も思わなかったよ。…ただ、驚いたのは驚いたかなぁ。 あ、なんか勘違いしてそうだから言うけど。 遼介は雑食だから男でも女でも食べるよ。俺が驚いたのは、鼓くんがストーカーの遼介と付き合い始めたからだよ!! 普通はストーカーとは付き合わないからね。 これだけ言いたかったんだ。それじゃあおやすみ!】 「すとー、かー」 鼓は目をぱちぱちさせて、ストーカー、と復唱する。 でも遼介は、すとーかーであって、ストーカーじゃなくて…と何に弁明しているのか呟き続ける。 鼓の中で、遼介はストーカーでは無い。すとーかーらしい。何が違うのだという話だが、鼓も説明するのは難しいらしい。さっきの発言をしておきながら、混乱してしまっている。 遼介のすとーかーは、愛があるもの。鼓の中の辞書にあるストーカーは、嫌がらせで愛は無いもの、という区分らしい。 「…俺いつ野沢先輩に連絡先教えたっけ」 鼓は内容よりその事が気になっていた。 裏話↓ 野沢 詩帆の名前の由来は、野沢菜からです

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