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閑話:ゲームに嫉妬
「へえー最近のゲームってすごいね」
「ね!ほんとにすごい!」
鼓がゲームしている。それはそれはとてつもなく珍しいことだった。普段から鼓は勉強熱心で、休む時間以外の殆どは勉強に明け暮れているからだ。
遼介も珍しいものを見たと言わんばかりにテレビ画面を見ている。
最近発売したゲームのようで、無人島に自由に人を住まわせ島を発展させていくゲームらしい。
「実家にしかゲーム置いてないんで、超久しぶりにやりました」
「そうなんだ。てかつーくんゲームするんだね、意外」
「海外では勉強もしてましたけど、友達作りのためにゲームもしてたんで、意外ですけど結構やりますよ」
「なるほどね」
ちらり、とテレビ画面を見れば、鼓の隣に金髪の知らない男の人が立っていた。名前はジョーイと言うようだ。
「つーくん、この人は?」
「海外行ってた時分の友達です。ジョーイって人で、気さくなんです。最初の友達です」
「……へえ」
じっとジョーイを見ていると、鼓が視線に気が付き、どうかしましたか?と聞いてきた。
「いや…妬けるなって」
「妬けっ…」
「彼は俺が知らないつーくんを知ってるってことだろ?…妬くのは仕方なく無い?」
「あ、ぅ…」
鼓は顔を赤くしてふい、と遼介から目を逸らしたが、遼介はそれをさせまいと鼓の両頬を包んで顔をあげさせた。
「鼓、俺も作ってよ。…結婚とかできるんでしょ、これ?じゃあこの世界でも、その世界でも、俺たちは幸せになろう?」
「っあ…あ、の」
「うん?嫌だなんて言わせないよ」
「ちが…」
画面が動き、遠くから手を振りながら誰かが近づいてくるのが見える。それは遼介に似た人物で、鼓の隣にさも当たり前のように立った。
「じ、実はもう…作ってあるんです」
「あ、そうなんだ」
「結婚も、してます」
「俺たちより発展してるじゃん。なんかそれも妬けるな〜」
「どこに妬いてるんですか…」
隣に並んだふたりは実に幸せそうで、遼介は本格的に日本の法律を変えようと目論んだのだった。
トモコレが楽しくて書いちゃいました。
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