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そんな顔しなくてもまた来るよ 11
「つーくん、つーくん、おーい」
「はっ…俺は何を…」
そんな茶番をしつつ、鼓は料理をしていた。しかし意識してなかったのは事実で、気づけば鼓たちの前には大量の料理が並んでいた。しかも4人で食べ切れるかどうかも分からない量である。
「鼓…」
流石の眞白もこれには驚いて、
「あなた料理が上手なのね!!!」
驚く方向が違っていた。さすが鼓の母。
「そう、そうなんだ…!僕、めちゃくちゃ料理上手なんだよ母さん!」
「鼓がこんな風に成長してたなんて、私感激…!」
「でも諸悪の根源があるけどね」
ちらり、と鼓がジャンを見る。ジャンは珍しく顔を歪め、気まずそうに窓の方を向いた。これでは自分が諸悪の根源です、と言っているようなものである。
しかし鼓は敢えてそれには触れず(温情をかけたのだろう)、皆が席に着くのを促した。
それから鼓はずっと喋り通した。眞白から離れてなにがあったのかを、1~10まで全て。もちろん清のことも、ジャンの手によって海外に連れて行かされていたことも、だ。
眞白は、まぁ…!と感激したり、そんなことが…と落胆したりと忙しかった。けれど決して鼓の話を遮るとこは無かった。
話終わると、鼓は隣に座る遼介の手を握り、……この人が電話で話した彼氏です、と恥ずかし気に小さく呟いた。
眞白はぱぁっと顔を輝かせて、詳しく聞かせてちょうだい!と鼓に話の続きを強請った。
しかし、遼介は冷や汗をかいていた。
(つーくん、まさか俺がストーカーだってこと言わないよね?まさか言わないよね??)
「うーん、遼介はね」
「うんうん!」
「俺の大好きなすとーかー様なの」
「……え?」
(言ったアアアア!!!!)
「つ、つーくん、その話はちょーっとやめた方がぁ…」
「え?すとーかーなのほんとでしょ?昨日俺が食事で使った箸さり気なくジップロックに入れてたの知ってるよ?」
「……………………スミマセンデシタ」
よくも悪くも鼓は純粋無垢なのである。
眞白はその光景をじっと見て、くすくすと笑いだした。
「仲がいいみたいね」
「うん、そうだよ。でも…」
鼓は箸を止め、口ごもる。口を開き、また閉じる。言いたいことはある。でも、上手く言えない。でも、言わなきゃ伝わらない。
「母さんたちはなんで…仲悪くなっちゃったの?」
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