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「あっ、ぁ……、は、……ぁあっ……」
「可愛いよ……朝霧さん……」
「ぁあっ……!」
吸い上げられた乳首の先端を、舌でくりくりと刺激される。何度も可愛いと言われたせいで、僕の体は彼が与えてくる刺激を丁寧に拾うようになってしまったのだろうか。自分でも聞いたことのないような甘ったるい声が、とめどなく唇からこぼれていって、恥ずかしい。
「あぁっ、あっ、あっあっ……」
無意識に腰が揺れる。下腹部のあたりがじんじんと熱くて切なくなってくる。乳首を吸われながら、もう片方は指で弾かれるようにして刺激されて、視界が白んでゆく。声が上擦り、縋り付いた彼の背中に爪を立て、わけもわからず「いきそう……」と言葉が溢れ出た。その瞬間に、乳首を甘噛みされ、もう片方のほうもぎゅむっと引っ張られ、僕は何が起こってるのかもわからず、頭の中が真っ白になったまま無我夢中で暁くんの名前を呼んでいた。体内で膨張してゆく熱に耐え切れず、僕の体はかくかくと揺れて、ベッドがギシギシと軋みをあげる。
「 暁くん、……あぁっ、は、……あぁ、……暁くん……もう、だめ、……暁くん、だめぇッ……暁くんッ……」
ちか、と頭の中で星が瞬くような感覚――それと共に、すうっと波が引いてゆくようにゆっくりと冷静が戻ってくる。
「あ……」
頭はぼんやりして、口からは吐息がこぼれて、体は力が抜けて、動かせない。まるで白昼夢をみているかのように、意識がゆらゆらと揺れている。
「朝霧さん、イッちゃった?」
「……わからない……こんな感覚、はじめてで……」
「すごく……可愛かったよ、朝霧さん。もう少し、頑張れそう?」
「うん……まだ……やめないで……」
「よかった。俺ももっと続けたい」
イッたのか、と問われて、僕は答えられなかった。強い快感が走ったというのとは違う、緩やかな快感が押し寄せてきて頭が真っ白になっていつのまにか弾けていた、という感覚……これは、イッたというのだろうか。受け身でこういうことをするのが初めてなせいで、何もかもが新鮮で戸惑ってしまう。けれど、もっと彼に触られたくて、もっと彼に甘やかされたくて、僕は乞うようにねだってしまった。もはや年上の威厳も何もないと自戒しつつ、彼の優しい眼差しにときめいてしまう。
暁くんは僕の頭をよしよしと撫でながら、顔にキスの雨を降らせてきた。額に、瞼に、鼻に、頰に……そして、唇に。「愛してるよ」と囁かれながらキスをされて、僕は思わずうっとりとしてしまう。「もっと言って」とねだってみれば、今度は耳に唇を押し当てられ、そのまま「愛してる」と囁かれて、つい声が漏れてしまった。
「あっ……」
「愛してるよ、朝霧さん。可愛い朝霧さん……」
「暁くん……ぁ、……」
「ああ、可愛い……」
「ぁあ……だめ……暁くん……そこ……」
また、耳の中を舌で弄られる。甘い言葉を何度も囁いて、甘い吐息を吐きかけて、いやらしい音を立てて……暁くんは優しく優しく僕を責め立てる。
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