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第1話
「ごめんね……
ごめんなさい……」
そう涙を流すのは九条朔
長い銀色の髪を緩く束ね儚げな垂れ目が特徴の美しい彼は
目の前の息子を抱き締め謝罪の言葉を述べる
「お前をΩに産んでごめんなさい……」
「お母さん……」
九条朔、彼はΩだ
そして息子、希一 もΩだと判明した
『Ω』
それはとても希少で3か月に一度発情期がやってくる
そして何より、男でも妊娠が可能である
だが、その希少性と言う割に地位は非常に低い
ただ繁殖だけの存在と差別を受けることもある
他にも、『β』この種は一番多く平凡と言っていいだろう
そして一番上に存在するのが『α』
彼らは非常に優秀なエリートでΩ程ではないが数は多くない
そして重要なのがΩは発情期にフェロモンを発する
それに強く惹かれるのがαだ
αは唯一Ωを番にでき、番にされたΩはその相手以外とは結ばれない
でも厄介なのがαはを何人も作れ
一方的に解除もできる
解除されたΩはストレスで番が作れなくなてしまう……
Ωと言うことで沢山理不尽な目に遭ってきた朔は息子も同じ扱いを受けるのだと思うと胸が苦しくなる
「朔、大丈夫か?」
「秀……」
秀と呼ばれた黒髪で長身のとても美しい男性
彼は国でトップクラスの財閥の九条一族の次期当主、九条秀一
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