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第2話

家具やホテル等幅広く経営している名門一族の九条家はα至上主義で皆αだ そんな九条家の直系で跡取りの秀一はΩである朔を選んだ 出逢いはαの多くが行くエリート校、聖雷(せいらい)高校だ 美しく聡明で九条の跡取りの彼の周りには常に女子達が群がっていて そんな状況にうんざりしていたもののどうやっても秀一の周りには人が絶えなかった そんな時図書室でふと気になった人物がいた 美しい儚げな少年…… ふんわりと甘い香りが漂ってくる 距離が離れていると言うのにその匂いは彼から香るのだと分かる 「あの人、Ωらしいわよ?」 「Ω?」 ずっと彼を見ていたら女の子がそう教えてくれた 初めて見たΩと言う存在に目が離せなかった 気がついたら彼のもとに足が進んでいて ずっと本を読んでいた彼が秀一に気づいてこちらを見て 目を見開いていた 「君、名前は?」 「え?あ、えっと……鳴海朔、です………」 この時思った、これは運命なのだと…… それから二人は話すようになり互いの事も話した 鳴海朔、彼は孤児で施設育ちだが優秀な成績を残し推薦でこのエリート高に入学した 二人は最初はぎこちなく接していた 確かに朔も彼に出逢った時魂が惹かれ合うような運命を感じていたが 秀一にあまり良い印象を持っていなかった なんせ家はα至上主義 けれど誠実で優しい彼に徐々に惹かれていき いつの間にか打ち解け唯一無二の存在となった

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