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第3話
まだ番の話しはしないがセックスは経験した
けれど朔は病弱な体質故体調のいい日にしか出来ない上に体調を気遣っての行為
秀一に対して申し訳なく思っていた
この日は朔の発情期
フェロモンの影響もあるだろうが
いつもより色っぽさの強調された朔
首筋から鎖骨がとても綺麗で思わず口付けた
「秀…しゅ、う…ああ…」
「朔…好きだ、朔…
番になりたい」
秀一はそう告白し項を噛もうとすると朔に阻止された
「ダメ……」
まさか拒まれるとは思わずショックだった
「朔……
理由聞いていいか?
俺の何処がダメ?」
「……違う、秀には何の文句もない」
「だったら」
「ダメだよ
僕と秀は住む世界が違う
Ωで親もいない僕は秀には相応しくない」
裕福でエリートの彼に自分は釣り合わないと
ずっと思っていた
もっと相応しいαの女性がいるはずだと
別れるべきだと考えていた
潮時だ…
「今までありがとう、楽しかった」
そう一所懸命笑顔で言うと秀一は苦悶の表情を浮かべ
朔を抱きしめる
「秀…?」
「俺はお前を運命の相手だと思っているし
家の環境なんてどうでもいい
朔が好きだ
朔といられるなら家を捨ててもいい
頼む…俺の前からいなくならないでくれ!!」
あまりにも必死に乞いてくるから拒むことができなかった
だって自分だけにこんな情けない姿を見せてくれる彼が
愛おしくて嬉しくて
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