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第4話
その後二人は番となった
けれど秀一はα至上主義でこの国で有名な名家の跡継ぎなのだ
その家族が朔を受け入れてくれるとは思わない
しかもこの頃朔の妊娠が発覚した
籍も入れていないのに余計に立場が悪くなる
不安で一杯だが秀一は大丈夫だからと
何がなんでも守るからと抱き締めてくれる
でもやはり予想通り秀一の両親は朔に対して激怒
秀一には姉が二人いて待望の跡継ぎである男子の秀一はそれはそれは溺愛されて育った
だから朔に彼を誑かしたと、子供も本当に秀一の子なのかと酷い言葉を投げ掛けてきた
分かってはいたがこの言葉はかなり傷つく
ただ純粋に秀一が好きで一緒に居たいと言う想いだけなのに否定されるのは悲しい
だがそれは秀一も同じだ
「その言葉取り消してください
朔を認めないと言うのなら俺は九条家を出ます
端からそのつもりでここに来たのですから」
「ちょっと待って!!何を考えているの?」
「私達はお前の為を思って……」
「気持ちは変わりません
俺は朔以外にいらない」
秀一のあまりの気迫に彼の両親もたじたじになっている
「分かった、分かったから九条家を出るような事だけは止めてくれ」
優秀で聡明な可愛い可愛い大切な跡継ぎだ
彼を失う事だけはどうしても避けたい二人はやむ無く認めざるを得なかった
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