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第4話

「ちょっ、本当にやめろっ」 ベッドに放り投げられて、速攻腰に跨がられた。十個も年下のガキに狼狽えるなんてダサすぎる。冷静になって、大智を正気に戻さないといけないのに。 「酔ってる奴がこんなはっきり喋れる?動ける?」 真剣な目つきのこの男が怖い・・と一瞬でも思ってしまった。 俺には恋人がいるのに。好きな奴がいるのに。俺は何やってんだ。 必死に冷静を装っていたが、大智には通用しないらしい。 「怖がんないでよ」 「誰がッ」 「てかさ、一目惚れって本当にあるんだね」 「し、知らねーよッ」 段々と近づいてくる顔を、首を竦めて避けようとしたのに、顎を掴まれ正面を向かされてそのままキスされてしまった。 俺は唇に力を入れて、咥内に入ってこようとする大智の舌を阻止する。 けど突然鼻を摘ままれ、息ができないことに慌てて口を開けてしまったが最後。にゅるっと分厚い舌が入り込んできて、咥内を舐め回される。 「や、めっ」 言葉を発すれば、それを塞ぐようにもっとキスが深くなる。 キスってこんな感覚だったっけ・・こんなに気持ちよかったっけ・・。 ズクン、と股間が疼くのがわかって、太股を擦りよせる。 「嬉しいな、感じてくれた?」 「違っ!」 即、否定したが、楽しそうな大智は俺の服を胸までたくし上げると、乳首に吸いついてきた。 熱い舌が肌を舐め回って、小さな突起に押しつけられる。 「っ、調子にのんなっ・・こんなオジサンからかって楽しいかよ」 「ンッ、からかってないって。俺、真剣よ?」 じゅっと、乳首に吸いつきながら言われ、くすぐったさの中に潜んだ快感に下唇を噛んだ。 「俺で反応してくれて嬉しいな」 胸からヘソをなぞった舌が、下っ腹に吸いつくと、大智は俺のズボンと下着を脱がしかかってきた。 俺も俺で、なにされるがままになってんだ。今なら蹴飛ばして逃げられるのに。 結局、親切にケツまで上げてズボンを脱がせるお手伝いまでしてしまった。 感じてない、と否定できないほど性器は勃起していて、先端が濡れている。 「本当欲求不満だったとか?勃起しすぎ」 「ッ、うるせっ」 俺を小馬鹿にした大智は、ヘッドボードから取り上げたローションの小袋の中身を掌に垂らし、その手で俺の性器を扱きだした。 久し振りに他人に触れられたそこは、腰が浮きそうなくらい気持ちいい。 腕で顔を隠して必死に声を我慢した。 グチュグチュと粘着質な音がやけに厭らしく聞こえて耐えがたい。

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