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第12話
「尋くん、口……あけ、て」
「ん。……んんっ、んあっ!」
下半身を動かしているため、翼は彼の後頭部を掴み、固定をしてから舌を絡ませるキスを繰り返す。
途中で口の中に溜まった自分の唾液を、尋夢の口内へと流し込んだりもするが、尋夢もそれを嬉しそうに受け入れて、口の端から少し零しながらも、静かに飲み込んでいた。
「ひゅば、んあっ! ひゃ……。ひゅ……き」
口が塞がれているから、はっきりとは聞こえないが、好きだという言葉はしっかりと、翼の耳に届いている。
その言葉が、最後まで残っていた翼の理性を刺激したのだろう。
「ひろくん……いっひょに、いこ……」
尋夢の腰を掴むと、先ほどよりもさらに強く、腰を上下に振りだす。
「んん゛〜〜っ!」
「っくーー!」
ほぼ同時に2人で果てると、荒い息のまま、互いに触れるだけのキスを求め、再び唇を合わせた。
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