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第1話

ジュブッと水音がする。 イヤラシいその音と共に、朔の背中が弓なりにしなった。 「アッ、んんん――――っ!!」 明の口の中で朔のペニスが震え、薄くなった精液が吐き出される。3度目の吐精にぐったりと朔はシーツの上で荒い呼吸を繰り返した。その間も明はまるでストローでジュースを飲むかのように、萎んだ朔のペニスの先を吸い続けた。 「っ…ん、ぅ…あぅ…っ」  朔の中から一滴も精液がなくなったところで、ようやく明の口が離れる。快楽による涙でぼんやりと滲む視界に明の顔が映った。口の端から零れた精液を、真っ赤な舌がぺろりと舐めている。同じ顔のはずなのに、興奮したオスの淫靡な表情に朔の腰が甘く震えた。  しかし、ふとある部分が朔の目に止まった。 気怠い腕を伸ばして、明の口元に手をやる。 「ん?」 不思議そうに首を傾げる明の口から、『ソレ』を取ってやった。朔の指先にあるものを見て、明が「あぁ、付いてたのか」と別段気にした様子もなく呟いた。 『ソレ』は、朔の陰毛だった。  時折気になっていたことだったが、性器を口で弄られている時に明の口に陰毛が付いてしまうことがあった。 多分、付いてしまうだけでなく、何本かは飲み込んでしまっていると思う。 西洋の血を引き継いでいるため、陰毛も薄く細いものだったが、それでも『毛』は『毛』だ。 明は特に問題なく飲み込んでいるようだったが、はたして、体に悪影響はないのだろうか。 (毛って…食べて大丈夫なのかな…?) 少しくらいなら大丈夫なのかもしれないが、ここ最近よくペニスを口に含んでいる明を見ていると、結構な量を飲み込んでいるのではないかと、朔は心配だった。 「…朔?どうした?」 快楽の余韻に浸りながらも真剣な目で見つめてくる朔に、明はさらに首を傾げていた。

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