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Ⅱ 見せしめなら俺がなってやろう①
「ちょっと通して下さいっ!」
荘厳な扉の前で怒鳴った。
制服OK
ちゃんと第一ボタンまで留めてるよ。
学園内では制服着用が規則だから、身なりもきちんと整えた。
「入れて下さい!」
「生徒会役員以外は立ち入り禁止だ」
緊急事態なんだ!
第2棟の前で押し問答する。相手が上級生だからって引き下がれない。
チビッ子がいなくなったんだ。
知らせないと!
居場所なんて心当たりない。
今日は日曜日で学園にいない可能性が高いが、絶対見つけ出さないと。
一応、パートナーなんだし。
(まずは生徒会だ)
生徒会室は、この棟の中。
しかし、さすがは鋼鉄生徒会メンバー。
厳重な警備体制である。
俺よ、突破口を開けるか。
「何度も言わせないでくれるか、部外者は……」
そうか★
部外者だ。
部外者だから入れないんだ。
「俺、書記です」
「は?」
「飛鳥…会長から仰せつかりました。今日から生徒会書記になった大和 一です」
どうだ、華麗なる作戦!
学園No.2の頭脳を侮るなよ。
……No.1は、あいつだけどね♠
突破口を開くぞ!
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