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Ⅱ 見せしめなら俺がなってやろう②

ゆらゆらと…… 光が廻る輪舞曲が頭上で踊る。 舞う木漏れ日はイチョウの葉のように。絶え間なく降り注ぐ。キラキラ輝きながら、影の中へ…… 廻る光が落葉する。 溜め息は潮騒に掻き消えた。 ギラギラ奏でる波が燃えている。太陽を浴びて空に爪を立てていた。 丘の上 海が見える。 失望の曲にしては、優しすぎないか…… ここは第2棟敷地外だ。 儚くも希望は終えた。 摘まみ出されてしまった俺 作戦は完璧だった。足りなかったのは演技力。 書記就任の嘘を見破られた俺は、生徒会室のある第2棟に近づく事すら許されない。警備は更に厳重になってしまった。 (どうしよう) 誘拐されたチビッ子を探しに行くか? (でも……) 放っとけない。 あいつの事 本音のない笑顔の仮面を被ってるから。 本気で向き合わなきゃいけない。 (俺が笑顔の仮面、引っ剥がしてやる) じゃないと、ほんとのパートナーになれないよ。 嫌な奴だけど、俺は腹をくくってるんだ。 ……でも。 八方手詰まり 唯一居そうな場所である生徒会室に近づけない。 電話もラインも知らないよ。 どうすれば…… 「見つけたよ」 背後から心臓を掴まれた。 「こんな所にいたんだね」 それは俺の台詞だ。 (いた) 探していたあいつが、こんなに近くに…… 飛鳥 孝允

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