27 / 132
隠し事
「コンコンッ」
「失礼します」
入ってきたのは歩叶君だった。
さっきの事で少し気まずい。
「見た?よな…俺の体…」
昼間言ったとおりタメ口に戻っていた。
「う、うん…ごめん見るつもりは無かったんだ…」
「あの、取り敢えずすぐに謝る癖をやめてくれる?俺だって別に悪気があったわけでは無いって分かってるからさ…」
「あ、ご、ごめん、あ…違う…」
「もういいよ」
いつもの笑わない歩叶君の口角が少しだけ、ホントに少しだけ緩んだ気がした
「で、聞きたい?この体の事」
「え?だって捜索されたく無いんじゃ…」
「なんか隠すのもめんどいから話すよ」
「うん、ありがと…何か嬉しい…」
「は?…ま、いいや」
ともだちにシェアしよう!