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想い
授業の終わりのチャイムと共に急いで教室を出て俺は言われた通りに保健室へ向かった。
ドアを開け中に入ると複数の教科書を前に、頭を抱える愛しい人がいた。
「彼方、勉強してんの?」
彼方は顔を傾けこっちを見てくる。
目にいっぱい涙を溜めて上目遣いでこっちをみてくる。
「無意識怖いわー…」
不思議そうな顔おしてこっちを見てくる。
「で、どうしたんだよ?そんなに泣きそうな顔して…」
「授業に集中できなくて…そしたらこんなに課題を出された…」
俺と一緒じゃねーか…
俺も数学の時間にボーッとしてたら俺だけ課題を倍出された。
あ、そうだ電話番号を聞いとかなきゃ…
「彼方、携帯貸して?」
すると素直に渡してくれた。
素早く連絡先を入力する。
「俺の番号入れといたから」
彼方は嬉しそう携帯を握って俺に微笑んだ。ホントに無自覚なところ、たちが悪い…
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