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第15話

そして現在……… 『近藤さん!ここの見積もりどうします?』 『そうですね、ここはこうして、こっちはこうしましょうか?』 『わかりました。上に通しておきますね。』 なんともまぁ、仕事上でも関わりが…。 出会いが取引会社同士の接待だったわけだから、もしかして?と思って探っていたらこれから取引を新規で始める会社に瀬木さんが勤めていたのだ。 平常心を装いながら取引先として接するのにはとても苦労する… ……というのも……… 『で、今日うちにご飯食べに来る?』 そっと俺の耳に口を寄せて囁かれる低音ボイスにゾクリとする。 たまにこういうことをするのだ。 耳が弱点と知っておきながらのこの行為。 しかし、こういうイタズラ好きなところも可愛いと思ってしまうわけで… 『い、いく…。』 真っ赤になってしまっているであろう耳を隠しながら、ぶっきらぼうに答える俺に対して瀬木さんがフッと笑う。 『かわい。』 そう言いながら俺の元を何事もなかったかのように去る瀬木さんがまたかっこよくて… ダメだ。完全に惚れてる。 二度と落ちることなどないと思っていた恋に落ちた。 こんな日がくるなんて思ってもいなかったけれど、今がとても幸せだ。 悠希と冬馬くんも相変わらず仲が良く、瀬木さんとご飯を食べるときは必ず一緒。 子供たちに寂しい思いをさせないと俺たち2人で約束したのだ。 理解し合える2人だからこそ、一緒にいて幸せなのだと思う。 しかし最近では保育園で…… 『冬馬くんと結婚するんだー!』 『悠希くんと結婚するんだー!』 なんて言ってるらしく、桃子先生が俺たちに笑いながら説明してくれた。 なんとも言えない俺たちは苦笑い。 でもそれもまた楽しくて、これからもこの幸せが続けばいいな…なんて。 瀬木さん……大好きです。 end

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