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恋をする甘党の彼_14

◇…◆…◇  乱れた真野は可愛かった。  情事に夢中になるにつれ、大胆になり信崎を誘う。  抜こうとするとイヤイヤと首を横に振るし、中を自分の放ったものでいっぱいにして欲しいと強請る。  真っ赤になってぷっくりとふくれた乳首を厭らしく撫でて、嬉しそうに微笑まられた時には、理性が飛んで真野の中を乱暴に掻きまわしてしまった。 『荒々しいのも、良いですね』  朱色に頬を染めて信崎の胸へ頬を摺り寄せた。 「あ……、顔、にやけているな、こりゃ」  こればかりは真野が可愛いからしょうがない。  疲れて眠る真野を眺めながら煙草をふかしていれば、そっとドアが開き、江藤が顔をだす。 「わるい、うるさかったか?」 「いや、俺らもだし。でも、真野君の声はちょっとヤバかったな」  色っぽいな、と、口元を隠し照れる江藤に、だろうと頷く。 「俺らさぁ、お前等にあてられちゃってねぇ」 「そう、なんかごめん」 「いや。そのお蔭でもえたし」  ニヤニヤとだらしなく口元を緩める信崎はただの助平親父そのものだ。 「大池の奴、好きなモンにはホント、可愛い反応するね」 「あぁ、可愛いよ」  幸せそうに笑う江藤に、信崎は気持ちがほっこりとなる。  高校の時から恋愛には苦労してきたの事を知っている。だから大池との恋が上手くいっていることが嬉しい。 「えとうせんぱい……」  眠そうに眼を擦りながら大池がリビングへ顔を出す。 「なんだ、目が覚めたか?」 「なかなか戻ってこないので心配で。随分と無茶をさせてしまいましたし」  さりげなく腰に腕を回す大池に、 「お前さぁ、江藤に散々強請ってたけど、何回ヤりゃ気がすむんだよ」  からかうように言えば、まじめな顔をして指を折り曲げ始める。 「ちょっと、信崎! 大池もヤった回数なんて数えなくていいから!!」  顔を真っ赤に染め照れる江藤が、寝るよと言って大池の背中を寝室の方へと押す。 「おやすみ」 「おやすみなさい、信崎さん」 「あぁ、おやすみ」  信崎は真野を腕の中へと抱きしめて目を閉じる。  明日、真野が目を覚ましたら、きっと昨日の事を思いだして恥ずかしそうに顔を赤らめて、潤む目で信崎を見つめてくるのだろうな。  そんな可愛い恋人の姿を思い浮かべながら、明日が楽しみだと口元を緩めた。

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