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恋をする甘党の彼_13 ※

 恋人という甘えられる存在ができたからだろう。余計に我慢ができなくなっている。  信崎の大きくてゴツイ手で肌を撫でて欲しい。真っ赤な舌を這わせて口に含んで吸い上げて……。 「ひぅ、のぶさきさん、起きてよぉ」  辛い、辛い、つらい。  張りつめた箇所が早く触ってと主張する。 『大池、あっ、あぁ……ッ』  奥では江藤がイったのか、いっそう、声を張り上げ、そして甘さを含んだものへとかわる。  羨ましい。  自分は気持ち良くすらなれてないというのに。 「信崎さん」  もう嫌だ。  めそめそ泣きながら信崎の腕をぎゅっと掴む。 「……ん、真野?」  指が頬に触れて濡れている事に気がつき。どうしたんだと、組み敷かれた。 「のぶさき、さぁん」 「え、泣いて、一体どうした!?」  なにか怖い夢でも見たのか、と、泣く真野を心配するように額をくつけて目を覗き込んでくる。  ふにゃと顔をくずしてぎゅっと首元に腕を回して信崎を引き寄せた。 「うぉッ」 「もう、我慢できません」  貴方が欲しい。  そう、耳元に囁きかければ、扉の奥で行われている情事に気が付いたようで。 「あぁ、成程、アレにあてられたのか」  と囁き返されて。耳元をぺろりと舐められた。 「ん……ッ」  ゾクゾクっと芯が痺れる。 「大池の奴、可愛い声でおねだりしちゃって。江藤の奴も随分と色っぽい事で、なぁ」  負けちゃいられねぇ、な。  と、口角をあげて、真っ直ぐと真野を見つめる信崎に、ぶわっと熱が一気に高まる。 「のぶさき、さん」  既に起ちあがっているモノを見るなり、弓なりに目を細める。 「何、声だけでこんなんなっちゃったの?」 「違います。信崎さんとシたときの事、思いだしちゃって。すぐ傍にいるのに触ってもらえないのが悲しくて……、んあぁっ」  指で先端をぐりっと弄られる。 「そっか。そんなに俺が欲しかったのか」  じっと真野の様子を見つめながら指が裏筋を撫でてそのまま手の中へと包み込まれる。 「ふぁ、のぶさきさんのも一緒に、ね?」  ベルトに手を伸ばして外し、ズボンのチャックを開く。  下履きごとズボンを脱がせれば、信崎の腕が真野の腰を抱き寄せて跨ぐようなかたちとなり、互いのモノがこすれあう。 「あぁっ」 「真野、動いて」  信崎の指が口の中へと入り込む。蜜のついたままの手で後ろを弄り始める。 「ん、んっ」  口内を弄る指をしゃぶりながら腰を振る。  唾液で濡れた指が口の中から抜け、その指を追うように舌を絡める。 「今度はこっちのお口で咥えて」  ね、と、後孔に濡れた指が触れて、ビクンと腰が震え。中へと入り込む指へと意識が向いてしまう。 「ほら、こっちに集中しろ。一緒にって言ったの、真野だよな?」  ぐりっと腰を押し付けられて背を反らせる。  信崎から与えられるモノに真野は抗えない。 「あん、でも、あっ、あぁぁ」  それを解っていているから、信崎は手を緩めないのだ。 「しょうがないな。ほら、俺にしっかりとしがみついとけ」  身を起こした信崎に抱きかかえられるようなかたちとなり、後ろを弄りながら互いのモノを大きな手が握りしめる。 「ん、のぶさきさんっ」  蜜で濡れた真野のものですべりやすく、すぐに信崎のものもかたくなり蜜があふれ出す。  ぬちゃぬちゃと水音をたて気持ちが一気に高鳴り、はじけて蜜が飛び散った。

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