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「お前、家、どの辺?」 緑川は着替えながら、聞いてくる 「OO駅の方」 「反対方向か。15分くらいかかるかな」 「……?」 「如月。車で送ってやるから荷物まとめとけ」 「いや、いいよ。お前、結婚式だろ」 「多分、歩いて帰るの無理だと思うよ。 やり過ぎたしね」 「………」 パッと出てきた緑川は細身のブラックスーに、ネクタイを締めてた 男の俺が見ても格好良い…… 「時間は余裕あるから気にするな。乗ってけ」 本当に足腰がフラフラしてたし、送ってもらうことにした 思った以上に体が辛い ヨロヨロしてたら腕を掴まれた 「お前、大丈夫か?階段落ちるなよ」 「誰のせいだと………」 緑川に腰を支えられてドキッとする 「お前!外!」 「うるせーな。黙って歩け」 車に乗り込むとベルトをした 「駅から近いの?」 「うん。歩いて5分位」 「ナビに住所入れといて」 「駅でいいよ」 「いいから入れろ」 仕方なくナビを入れる ふとキスマークのことを思い出し、サイドミラーに映してみた 「あ!なんだよ。これ!病気みたいじゃん。 会社、どーすりゃいいんだよ!!」 何箇所も鬱血してて、キスマークなんて色っぽいもんじゃない 「ははっ。今、気づいたのかよ」 緑川は楽しそうに笑う 笑った顔も格好いいとか、腹立つな…… 「笑い事じゃない!」 ー目的地に到着しましたー ナビが到着を告げた 「あー。送ってくれてどうも」 「お前、何階?」 「二階」 「エレベーターは?」 「アパートだぞ。ない」 ガチャと緑川も降りる 「な、なんだよ。階段くらい平気だよ」 「さっき、すげーフラフラしてただろ?」 肩を抱かれ階段を一緒に登る 「その端、俺んち」 「そ。じゃ、俺……そろそろ行くな」 あっという間に帰っていった なんだろう? この扱いは? 家の目の前まで送ってくれるとか……… アイツの行動はいちいち分からん!

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