41 / 266

side…碧

「なんだよ。如月!昨日は泊まりか〜」 「昨日と同じスーツで出社とか、やらしーぞ」 会う人会う人に冷やかされた 皆、意外とスーツやシャツを見てるらしい 環のスーツにも気付いていたみたいだけど、昨日、大量のキスマークで騒がれた俺は格好の餌食だった 「ふ………くくっ」 隣で環が笑う お前が笑うなよ …………この野郎! 誰のせいだと思ってやがる! 「如月!おはよう」 「お、おー。雪村」 ……環、また機嫌悪くなる? 雪村、後にしてくれ! 「如月……ちょっと」 腕をひかれる 「な、何!?」 拒否すると、そっと耳打ちしてきた 「首の後ろ、噛み跡がある。 気を付けたほうがいいよ」 そう言って行ってしまった  「目の前で内緒話とか寒いんだけど」 明らかに不機嫌オーラだけど、それどころじゃない! 「お、お前……首、噛んだ!?」 「あー……噛んだ」 なんで……?なんで、こいつはこんな嫌がらせばっかりするんだ! ぐっと引っ張られ、トイレに連れ込まれる 壁に手をついて追い詰められた 壁ドン……… いや、そんなの、どうでもいい 「碧。他の奴に気安く触らせるな」 な、なんだよ……… その独占欲みたいなセリフは……… 急にそんな事、言われて赤くなってしまう 「………」 環は首を掴んで噛みつくみたいなキスをしてきた 「ば、ばか!ここ、どこだと思ってる!!」 慌てて引き離す 「雪村の前でやられたくなきゃ、自重しろ」 今のは俺、全然悪くないだろ……

ともだちにシェアしよう!