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家に戻ると、環はすぐにバスタオルと着替えを取りに行った あっという間にスーツを脱がされ、ワイシャツと下着だけにさせられる バスタオルでわしゃわしゃと髪を拭かれた 「なんで、泣いてたの?」 「泣いてない」 「こんなに赤い目して……」 優しく頬を撫でられるとウルッとしてしまった 「よしよし」 また犬扱い…………   「環」 「………何?」 「俺、雪村とやってない」 「お前、こんだけキスマーク付けられといて、何を……」 「雪村、すげー酔っ払っててキスだけされた。 首に跡を付けられたけど、腕に噛み付いて逃げたから他にはされてない。 しかも、雪村……記憶ないみたい。 でも、告白の返事だし、人けのない場所…… と思って家まで着いてったのは失敗したって反省してる……」 環は驚いた顔してる 「お前、マジで言ってんの?」 「本当にやってない」 「なんだよ……」 環は気の抜けた顔でソファに座った 「碧。座れ」 「俺、濡れてるよ」 「いいから」 環は、じっと俺を見つめてきた 「お前……雪村が好きなんじゃないの?」 「は?なんで!? そりゃ、こんな事になる前は、同期で一番仲よかったし良い奴だけど……」 「…………俺と、どっちが好き?」 「なっ……」 な、何を、言わせるんだ。この野郎! 俺はさっき、自分の気持ちに気付いたばっかりなの! 言えるかぁ!! 「さっき渡したUSB、家のパソコンのデータ。 会社と実家のデータは、そのまま。 意味分かるな? 碧。どっちがいいか、言え」 「そ、そんな」 ダメだ。こいつ、めちゃくちゃ楽しそう イキイキしてやがる………… 「あと、勝手に跡付けられやがって謝れ。 できるだけ丁寧に!」 俺!?俺が悪いの!? でも、また怒らせたくない…… 「濡れたワイシャツってエロいな」 射抜くような瞳に欲情してる声に煽られる 「ちゃんと言えたら、ご褒美やるよ」 意地悪そうな環を前に覚悟を決めた

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