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雨の中、二人で抱き合った 環、温かい……… 環が来てくれてホッとしたのと、抱きしめられて嬉しいのと、自分の気持ちに気付いて落ち着かないので、心臓がバクバクしてる なんだか顔を見られたくなくて、目を見れずにいた 顎をクッと上げられる カァァァ…… 自分の頬が熱くなるのを感じた 「……おい。外でそういう顔、やめろ」 「環……」 環の唇がゆっくりと重なった 優しいキスにここがどこだか忘れそうになる うっかり回した腕に環は少し驚いてたけど、そのままキスを繰り返した 「風邪ひくから、戻ろう」 「環」 「うん?」 「手……」 手を繋いで相合傘 反対に持ってきてる傘を渡してくれればいいのに 俺はともかく、お前は近所に住んでるんだし、 人目とか気にした方がいいんじゃ…… でも、何も言わなかった 探しに来てくれて嬉しかったから……

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