帰りのタクシーで出張に行くことを伝えた 『金曜日の夜、うちで待ってて欲しい』 そう伝えたら、碧は赤くなった 初めてだ 碧と関係持つようになってから出張。 いつも会社でも家でも会ってるから変な感じがする 今頃、碧、何してるかな…… 接待中、ボンヤリ考える ………寂しいな 毎日、ずっと一緒にいたんだ 側にいないと落ち着かない 我慢できなくて、スマホに手を伸ばした 電話はすぐに繋がった 「もしもし？」 『環！？どうしたんだよ！』 「今、接待中。トイレの隙に電話した。 どうしたの？大声出して」 ふ……碧。ビックリしてる 『別に……早く戻らないと変に思われるぞ』 「毎日一緒にいたから、なんか寂しくて」 会いたくて寂しくて、正直に伝えた 『環………』 「ごめん。俺、もう行かないと。 明日はうちで待ってろよ。じゃ」 あっという間の短い通話だったけど…… …………声聞けただけで嬉しい よし！接待、頑張りますか！ 気合を入れて仕事相手の席へ戻った