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第8話

「もうちょっとさ、ゆっくり扱けばいいんじゃないか?」  大貴は、ゆっくりと上下に扱いた。  大貴の手はとても大きいから、小さなオナホがすっぽりと隠れてしまう。 「あとは、こんな風に揉んでみたり?」 「あ…っ」  尖端を手のひらでやわやわと揉まれて、ビビビって体中に電力が走った。  思わず声が漏れ、僕は慌てて手で口を塞いだ。  そんな僕を見て、大貴はにやりと笑った。 「気持ちいいか?」 「分からない」 「ふうん?」 「ん、ん、あ……」  執拗に揉まれて、抑えているのに声が出てしまう。 「智也は先っぽを刺激するのが好きなんだな」 「し、しらな…っ」  揉まれているうちに、尖端からとろっとしたものが溢れ出るのを感じた。  まだ射精はしていないんだけど、先走りが濃くなった感じの。  その感触でさえ、感じてしまう。 「俺さ、裏筋が好きなんだけど、これじゃ刺激が弱くてさ。だから気持ちよくないのかな」  気持ちいいと思う場所は人によって違うらしい。  僕は自分が尖端が気持ちいいって始めて知ったけど。 「じゃあ、裏筋を直接触れば良いのに」 「自分だとあんまりなぁ」  じゃあ、なんで裏筋が気持ちいいって知ってるんだろう。  もしかして、触ってくれる人、いるのかな。  なんだか、イラッとしてしまった。    イラッともちょっと違うかな。モヤッとした? 「…触ってあげようか?」  つい、そう言っていた。

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