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恋人⑩

いつの間にか降り出した雨の音と、二人の息遣いだけが木霊する部屋で、俺達はひたすらに愛の行為に溺れていた。 俺達を繋ぐ場所からは、ぷちゅぷちゅと淫猥な音が聞こえ、時々耳元にかかる輝の熱い吐息がくすぐったくて、乱れる彼が妖艶過ぎて… 「…あっ、こ く よう…さんっ…もうイくっ…」 「あぁ…一緒に…イくぞ!」 一際強く奥まで突き上げると、輝は びゅくりと愛液を飛ばし、俺も輝の中にその欲をたっぷりと吐き出した。 とぷとぷと輝の中に注ぎ込まれる俺の種は、輝の奥まで入っていくのがわかった。 最後の一滴まで注ぎ込み、満足したかのように思えた俺自身は、まだ萎えずに輝の中に留まっていた。 一向に静まろうとしない俺自身に不安を感じたのだろうか、蕩けるような目をした輝が、怪訝そうに俺の名を呼ぶ。 「…黒曜さん?」 みちり と中のモノが硬度を増した。 「えっ!?何で?どうして?」 戸惑いを隠せない輝の声が震えている。 「ごめんな…輝のこと、好き過ぎて治まらない…もう一回、付き合って?」 「うそっ!!えっ、あっ、あーっ」 輝の答えを待たずに、抽挿を開始した。 さっき俺が出したもので、中はぬるぬるで潤滑油の役目を果たしていた。 ずぷずぷと奥へ入り込む感触が堪らなく気持ちイイ。 「あっ、奥っ、奥にっ…あっ、あっ、くうっ」 すっかり俺の形になった輝の肉筒は、初めからそうであったかのように纏わりつき、俺の全てを絞り出そうと収縮していた。 …己の欲望のまま、三度も輝の中にたっぷりと吐き出した俺は、すっかり満足した楔を抜き出した。 輝は、既に意識を飛ばしてぐったりと横たわっている。 愛おしい恋人に、ごめんねのキスを落とすと抱きしめた。

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