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恋人side:輝①
腰を引かれると、楔にたくさんの触手が纏わりつき、引き止めるような錯覚に陥る。
中の襞が吸い付いて離れない。
やだ…出て行かないで…俺の中にいて…
濡れた瞳が、溢れる吐息が、滲む汗が…黒曜さんを誘う。
皮膚の上を、彼の大きな手のひらが撫で摩っていく。
肌が触れ合うって、こんなに気持ちよくて、安心できるものなんだ。
唇が….身体のあちこちに落ちてきて、その度に ちゅっ という音と、小さな圧迫感に襲われる。
何だかくすぐったい。
視線を下ろすと、赤い斑点がいくつもできていた。
キスマーク!
途端に、ぼふっと音が出て火を噴きそうなくらいに真っ赤になった。
上目遣いで俺を見る黒曜さんと目が合った。
真っ赤になった顔を見られた!
恥ずかしい!
「輝…」
黒曜さんの顔が近付いてきた。
「…嫌か?」
即座に首を横に振る。
「…恥ずかしいだけ…です。」
喋ると、中の楔も一緒に動き震え、それだけで達しそうになる。
「輝…他の誰にも攫われないように、俺の所有の印を付けた。
薄くなったら、また付けてやるから。」
ずくっとお腹の奥が疼いて、きゅううっと収縮した。
それが、黒曜さんのものを締め付けたらしい。
「くっ、輝…少し緩めて…」
「そんなっ…俺、何もしてないっ」
狼狽える俺の頬を撫で、黒曜さんが言った。
「輝?いい子だ…一緒に…イくぞ…」
繋がったまま、胸の粒に吸い付かれた。
「ああっ」
口から溢れるのは黒曜さんを誘う甘い嬌声。
じゅぷじゅぷといやらしい音を立てる後口は白い泡が立っている。
腰が自然と黒曜さんの動きに合わせ揺れ始める。
「いい子だ…」とささやかれて、また胸の動悸が激しくなる。
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