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《逃避行 第Ⅰ章》触れてても……②

「ァウんっ」 喉の奥、嬌声をこらえる。 「唯が起きるぞ?」 背後で囁く声は優しいのに、掻き回す三本の指は出ていってくれない。 「ハぅっ」 やっぱりダメ。 「出ていっちゃヤぁ」 きゅうっと後孔を締めてしまう。 機嫌を良くした指が、コリコリ敏感な所を押しては掠めて抜き差しするからっ。 「イクぅっ……ァアっ、白いのあふれてっ出ちゃうゥ」 絶頂を迎えようとした寸前 大きな手が根元を握って、塞き止めてしまう。 なんでっ。 イキたいよぅ。 首を振って恨めしげに背後を睨むと、濡れた雄の眼差しが俺を絡め取った。 「俺も気持ち良くして?……湊の中に入りたい」 「まさ…ひこ?」 「嫌?」 嫌じゃない。たぶん…… でも怖い。 何度も体を重ねてきたけれど、お互いの気持ちいい場所を触り合ってイクのが常だったから。 体の中に、昌彦を受け入れるのは初めてだ。 「湊の無垢な蕾を、俺でグチャグチャにしたい」 ビュクンっ 反り返った竿の先端がドクドク震えて、お汁を漏らす。 「俺もっ」 昌彦が欲しいっ。 怖いけど、無性に欲しくてたまらない。 「湊のココ、ヒクヒクしてる……淫乱」 「見るなァ」 「嫌だ。湊の恥ずかしいトコロも俺の物だから……もっと見せろ」 床に四つん這いの格好で、上半身を伏せて腰を高く持ち上げられた。 「ほんとはお前の顔見て鳴かせてやりたいけど、勘弁な。これが一番楽な姿勢だ」 チュッ 蕾に唇を落として、舌先が入口をつついた。 「やめっ、汚ない」 拒絶するけれど。 「キレイだ、湊……」 だから 「俺で汚れろよ!」 一気に 猛々しい昂りが穿(うが)った。 「ハゥアアァァアー」 後ろの窄まりが昌彦で満たされる。物凄い圧迫感だけど痛くない。 「俺の形に広がってる。分かるか?湊の中、動いている」 「言うなぁっ」 「ダメ。俺だけの蜜壺を愛でてるんだから。ハッ、すげー締まって持ってかれそうだ」 俺っ、何もしてない。 体が、腰が勝手に動いてっ。 「俺の、どうだ?言ってみ?」 中を抜き差しする恥ずかしい大きなモノが、ゴリゴリ押してくる。 言わないと許してくれない。 「気持ちいっ……おっきくて、アっ熱っ、また大きくなったぁ」 内壁を擦られる度、目の前がチカチカする。 「好きぃ……昌彦の…カリでかくてヤっ、ソコだめぇ」 押し寄せる快楽の波に、意識が白くなる。 「出るっ、出るぅ!せぃし、のぼってくるゥっ」 右足が不随意に痙攣した。 張り詰めた肉棒に伸ばそうとした手は、昌彦の手に阻まれる。 「俺だけを感じてイケよ」 腰から背筋に駆け上った悪寒が、快感に変わる。 「可愛い雌しべ、嬉しそうだな」 反り返った肉棒の先っぽを軽く弾くと、もうソコには触れず。 猛る雄しべが蕾を激しく穿つ。 アッアッアッアッ 汗を飛ばして、獣のように交わって、激しい律動のさ中、熱いミルクを吐き出した。 ハァハァハァ…… 昌彦に導かれて伸ばした手 尻の割れ目からトロリと漏れた白濁が濡らした。 もっと…… 両手で雄汁まみれの蕾を割り開く。 「ここに昌彦、頂戴」 子種が欲しいよぅ。 「可愛すぎ」 チュッ 汗ばんだ背中にキスされた。 ずっと、つながったままでいられたら幸せなのにな はにかんだ小さな笑みを、どこか遠くの世界で聞いていた……

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