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第32話
恐怖
コンコン。コンコン。
誰かがドアをノックする音で翔は目が覚めた。
今何時だろう? 翔は枕元にある時計を確認した。
まだ授業中の時間のはず、校医の先生は夕食時にまた来ると言ってたし、誰だろう…もしかして夏目? 鍵忘れたのかなぁ?
翔は、ドアに向かって歩いた。 何度もなるノックの音…
「夏目?」翔はドアに向かって声をかけた。だが返事がない。聞こえなっかたのかのだろうか。もう一度声をかけた。
「夏目、なの?」だが返事は無い。鳴り止まないノックの音。
「だ、誰?」今度は大きい声で聞いた。ノックの音が止み今度はガチャガチャとノブが回される。
「ひっ…誰!やめて!」翔は怖くなってぺたんとその場に座り込んでしまった。 ドアから目が離せず、そのまま後ずさりながらベットまで這いずって行った。 布団を被り震える身体を両手でだき音が止むのを祈った。
「夏目!夏目!早く…助けて!」
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