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今日も明日も巽んちにお泊り。
だからちゃーんと持ってきた、これ!
「このメイク落としすっげーするする落ちるんだよっ」
「お前、そういうとこ本当女みたいだな」
「顔洗うねー、あ、ちょっとべたべたすっからシャワーもつかってい?」
「勝手にしろ」
すっかりハイな祝日テンション取り戻した俺、女子グッズ詰め込んだでかめバッグからぱんつ(男物)とメイク落としだけ持ってシャワーに入った。
で、ついでに髪も体も洗ってさっぱりして、だぼだぼした巽の半袖シャツ着て半ズボン履いて、部屋に戻ったら。
巽は缶ビール片手に借りてきたDVDをもう見始めていた。
えー、俺予告も見たい派なのにぃ。
外はまだ明るい、だってまだ三時、時間はたっぷり、たっっっっぷりある。
はぁ、なんかしあわせだなぁー。
「巽さーん、ビールちょこっとちょーだい?」
「駄目だ」
「えー、ちょーだい? ちょっとでいーから、ねーねー?」
「うるせぇ」
「ねー、一口でいーからさー、ちょーだい」
めげずに何度もおねだりしていたら巽は俺の視線の先で缶ビールを緩やかに煽って、ゴクゴク飲み干してから。
俺にぶちゅって。
「んっ」
「もう強請るんじゃねぇぞ」
「……マズ」
「……バカだな、コーイチ」
レンタルしてきたアクション映画はまだしゅらば? っていうやつにも入っていなかった。
「にゃはー巽ひゃーん」
「お前、たったあれだけで酔うか、残り香程度で」
「巽ひゃん、むらむらするのー?」
「あ?」
「あっんなきゃわいい女子、相手にしてさー、むらむらしにゃいのー? ねーねー?」
あたまんなかふわふわ、じぶんがなに言ってるのか、ちょっと、よくわかんない。
「そりゃあ男だからな」
「ひでーこのえろきょーし」
おれはぽかぽか巽をたたいた。
巽はぽかぽかしていたおれの両手をぎゅっとつかんだ、あう、いたい。
「まだ真っ昼間、人んちに邪魔するなりシャワー浴びて全身匂わせやがって」
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