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小ネタあつめ!!①

■女装男子吸血鬼 (7-パラレル番外編★女装男子吸血鬼!とは別物です) 「巽さん、俺ね、実は吸血鬼!」 「ハロウィンにはまだ早ぇぞ、コーイチ」 「だから巽さんの血、ちょーだい!」 「ライトに怖ぇな、お前」 だーいすきな年上おらおら体育教師にごろごろごろにゃーしながら、俺、恋人の首筋の匂いをふんふんかぐ。 はーいいにおい。 おいしそー。 今までガマンしてきたけど、ほしーな、ほしーな。 だーいすきな、巽の。 「くすぐってぇ」 「巽さんも俺とおんなじ吸血鬼になってよ」 「お前と同じ?」 「そしたら二人でずっといっしょにいられるよ!」 「俺は普通の人間の体育教師でいい」 「えー」 ごろにゃーする俺の髪を撫でてくれる巽の手、きもちいい。 そうだよ、いっしょに永生きできたら、こんな時間がずっと続くよ、ぜったい楽しいよ、巽? 「咬んでいー?」 「了承もなしに勝手に咬むんじゃねぇ」 「ちぇー」 「そうか、お前は永く生きられんのか、コーイチ」 なでなでしてくれる巽の手に頬ずりしていたら。 巽、俺に、言ったんだ。 「お前に最期を看取られんのも悪くねぇかもな」 さ・い・ご? み・と・る? え、なにそれ。 なにそれ、やだやだ、なにこわい、やだやだやだやだ。 …………やだあああああああああ!!!!! がぶっ!! 「……てめぇ、咬みやがったな、コーイチ」 「うわぁぁぁんっ、だっ、だってぇ……っ巽さんが……っうわ、おいしぃ……っじゃなくて……! 巽さんが!!」 巽が手の届かない遠くにいっちゃうなんてやだよ。 「っひっく……ぐす……っちゅーちゅー……おいしぃ……」 「飲み過ぎんなよ、生徒の前で貧血で倒れたらシャレになんねぇ」 俺にちゅーちゅー血を吸われても、巽、まだ髪を撫でてくれる。 うん、俺は巽のものだし、巽は俺のものだから。 だから、巽にも、いつか俺の血を飲ませて吸血鬼にして。 ずーーっとずーーーーーーっといっしょにいるんだ、テヘヘ! 「巽さん、これからも末永くよろしくしてね?」 「どれくらいのレベルだ、それ」 「永遠レベル!」 「バカが」 苦笑した巽にもたれて、なんかすっげー安心して、うとうと。 そしたら、巽、俺に言ったんだ。 「お前が一緒なら永遠も退屈しなさそうだな」 ■夏!!!! ざぶーん あっつい陽射し、舞い散る波飛沫、かわいー水着姿できゃーきゃーはしゃぐ女子sの笑い声。 そーです、海です、真夏の海です。 おにゅーの水着、どーかな、似合ってるかな、巽、気に入ってくれてるかな? でもちょっと食い込みが気になっちゃう…… んなわけがねー!女子水着なんか着てねー!着れるわけがねー! 今日は普通にシャツにハーパン、あっちぃから女装さぼりました、だって汗はんぱねーもん、メーク直しめんどいもん。 しっかし人おおすぎ! これぞ夏休みってかんじ、歩くの大変だけど気分は盛り上がる、こんだけで日焼けすんだろーな。 列に並んで買った焼そばとたこ焼き両手に俺は人ゴミの間を駆け足で通り抜ける。 巽は車で待ってる、降りてきてこの雰囲気ちょっとくらい楽しめばいーのに。 まぁ、海に来ること自体渋ってた巽だから。 珍しいでしょ? けっこーアクティブなあの体育教師が車で待ってるなんて。 それはね、夏風邪引いてるから。 俺のワガママ聞いて海に連れてきてくれたんだよなー。 ……ん、俺ってひどい? でも巽、部活の合宿とか強化練習とかバスケ協会とかの活動、おまけに法事で、なんかいつもより忙しいんだもん! 夏休みなのに! 夏休みなのに!! 夏休みなのにぃぃぃ!! ……大事なことなので三回言ってみました。 ……久々の丸一日休み、巽と海、行きたかったんだ。 どんっ あっやべっ、どっかのおにーさんに思いっきりぶつかっちゃった、うわ、しかも肩にタトゥー、こえー、とりあえず三回謝っとこ。 「すみません!!×3」 おにーさんと、おにーさんの連れらしいおにーさんsに、上から下までじろじろ見回された、あわわ、殴られる? 「痛い、骨、折れたかも」 「えっ!!」 うそ、俺、そんなに激しくぶつかった? てか実はバイク並みにスピード出てた? 「あわわ、ほんとゴメンナサイ」 「いっしょ泳いでくれたら許す」 「へっ?」 「水着、見飽きたっつぅか、そのスタイルが今は逆に新鮮、みたいな?」 ちょっと待って、俺、女装してないのに、女子って勘違いされてんの? それともおにーさんsガチホモなの? 水着って海パンのこと言ってんの? どうしよう、わからない、俺、わからないです、判断がつきません。 「あわわ、えっと、あの、その」 「ほらほら、こんなとこ突っ立ってたら人の邪魔になるから、とりあえず車乗ろっか」 えっ! 泳いだら、って、言ったじゃん! 車に乗るってムジュンしてませんか!? 「ちょ、あの、エへへ、あのですね」 「ほらーこっちおいでー」 あっ! せっかく買った焼そばとたこ焼き落っことしちゃうよ、あんなに長時間並んだのにぃ! 「何やってんだ、てめぇ」 巽、登場ーーーーー! てか、え、え、え、裸ーーーーー!!(※上半身のみ) 「どれだけ病人待たせてんだ、いつから鬼畜になりやがった」 「た、巽さん、あの」 「行くぞ」 呆気にとられているタトゥーありおにーさんよりsより背が高くて、かっこいー筋肉質で、周囲にいた女子sの視線を集めてる巽、俺の肩にがっと腕を回すと人波をすいすい掻き分けて砂浜から駐車場へ。 「巽さん、なんで脱いでんの」 「暑い」 やば、熱が上がったのかも。 「……げほっ」 「あっ」 巽、咳してる。 やっぱワガママ言うんじゃなかった、部屋で大人しくDVD見てればよかった。 「ごめん、巽さん」 「あ?」 「ごめんね」 ワーゲン助手席に乗り込んだ後、あつあつの焼そばとたこ焼きを膝上に乗っけて、しょんぼりしていたら。 「家に帰ったらうつしてやる」 「えっ」 後部座席に放り投げていたVネックのTシャツを運転席で素早く着た巽、シートをちょっと倒して「早く食え」と促した後、付け加えた。 「覚悟しとけよ、コーイチ」 やばーーーーーーい、巽、風邪引いてもかっこいーーーーー。 でも実際、巽、その日はキス一回だってしないで俺のことウチまで送ってくれて、夕方に別れた。 そんで次の週になって会ったとき。 「巽ひゃ……っもう連続にゃにゃかいめだよぉ……っ?」 「覚悟しとけって、そう言っただろーが」 じ、時間差ありすぎーーーーーーーー!!

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