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小ネタあつめ!!②
■女装男子ママとその家族
「まずいーーーーー(`□´)」
「げっ離乳食吐きやがった!」
「ばーか!(`□´)」
「ううっもうやだ! 俺めげそう!」
フリルのエプロンをつけた女装コーイチ、しくしく泣き出す。
そんなコーイチをあやしてやる巽。
「この年でこんなに喋るなんて、小市は相当頭いいぞ、コーイチ」
「ほ、ほんと……? 俺に似ておばかにならない?」
「俺に似て賢く育って、で、お前に似てかわいくなるだろ」
「た、巽さ……」
「たちゅみーーー(*´∇`*)」
コーイチ、我が子小市に巽の胸を独占されて、おばかに嫉妬。
「こらっ巽さんにばっか甘えやがって! こどもだからって調子乗んなっ!」
「フギャー!(`□´)」
「毎日ケンカするんじゃねぇよ、ったく」
毎日ガチで巽パパをとりあうコーイチと小市なのだった。
■ごくごくごくごく!!
金曜日、巽んち。
合鍵で部屋に入ってだらだら待ってたら帰ってきた体育教師。
ぱぱっとシャワーを浴びて、上半身裸で肩にタオル引っ掛けて部屋に戻ってくるなり。
プシュッと開けた缶ビールをぐいーーー。
「うまい」
か、か、かっこいい。
同じ男として惚れ惚れするっていうか、憧れるっていうか。
いいな、いいな。
俺も今度真似してみよ!
「ぷはーっ!コーラうま!ッて、えっ、巽さん!?」
「裸で戻りやがって、誘ってんのか、コーイチ」
「ち、違っ、下履いてんじゃんっ? 変な柄のステテコ履いてんじゃんっ?」
「このエロガキが」
「ち、違うのにぃ……っっんむーーーっっ!」
(コーイチが上半身裸だとエロセンサーが否応なしにはたらく緒方巽でした)
■こんなヤンデレコーイチは嫌だ
「巽さんさぁ……もう部活の顧問やめてよぉ……」
「無理だ」
「……女子に囲まれてんの、俺、考えただけでやだ……やだやだやだやだ」
「駄々こねるな」
「いっそのこと女子高やめて? 俺とずっとずっとずーーーーーっといっしょいて? ねっねっねっ?」
「無理言うな、コーイチ」
「うっ……ぐすんっ……うぇぇぇぇん」
「(愚図られるの今日で連続14日目か)」
■こんなヤンデレ緒方巽は嫌だ
「また女装しやがって。どこ行く気だ、コーイチ」
「え?え? そこのコンビニだけど?」
「前に言ったよな、女装は俺の前でだけにしろって、バカなお前のことだからもう忘れたか」
「痛いッ腕痛いッ千切れるッ!」
「千切れるか。代わりにこうしてやる」
「ちょちょちょッ!? なんで両手後ろで縛んの!? ニーソってそーいう使い方じゃねーよ!?」
(ヤンデレ緒方︰バイオレンス臭強)
■クリスマス!!!!
『イブの日は用事あるから次の日に会おっ?』
コーイチにそう言われて、ならそうするかと、イブの日、部活が終わって真っ直ぐ帰宅しようとしていた巽だが。
ケーキの一つくらい買っとくか。
急に思い立って賑やかな街に出てみれば。
「ケーキどうぞー!手作り生クリームでおいしーですよー!手作りイチゴもいっぱい乗ってますよー!何から何まで手作りですよー!」
聞き覚えのある声がバカっぽい売り込みをしているのでもしやと思って行ってみれば。
「げ!!!!!」
予想通り、コーイチがミニスカサンタ姿でケーキを売っていた。
「た、巽さぁん、テヘヘぇ……」
明らかにおどおどしている、サンタ衣装がよっく似合うかわゆいコーイチに巽は肩を竦めてみせる。
「あの、これはぁ……これはですねぇ……」
「言わなくてもわかる」
「ふぇ?」
「自分の服代で財布はすっからかん、気が付けばもうクリスマス、俺にプレゼント渡すため短期バイトしてんだろ」
「……た、巽さん、いつから人の心読めるようになったの!?」
巽は苦笑した。
財布を取り出してケーキを一つ買う。
「お前限定でしか読めねぇよ」
「はぅぅぅぅう」
「明日、一緒に食うか、このケーキ」
「うんっっ!」
サンタ帽をかぶっていたので、頭を撫でるのは遠慮し、コーイチのほっぺたをつねった巽。
「いて」
「頑張れよ。明日、楽しみにしてるからな」
「おっ俺の方が百倍楽しみにしてるもん!」
人ごみに紛れて去って行った巽をコーイチは笑顔で見送った。
やっぱかっけぇ、巽。
プレゼント何にしようかな!
オトナっぽくスマートに帰ったとみせかけておいて。
「おひとつですねっ、ありがとうございまーす!!」
「妙な輩に絡まれねぇだろうな、あいつ」
ケーキ販売しているコーイチをちょこっと離れたところから壁越しに延々と見守り続ける巽なのだった。
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