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やばい。 まさか決勝まで進むなんて聞いてない、聞いてないよぉ。 しかも中庭の特設ステージとか目立ちスギです、目立ってしゃーないです。 めちゃくちゃ客集まってきてるし怖ぇ、男だってばれたら怖ぇ、袋叩きだ、コレ。 ……うん、でも、大勢いる見物人の中に巽の姿は見当たらない、それは確実だ。 巽がいたらすぐにわかるもーん、かっこいい体育教師、どこにいようと見つける自信あるもーん。 「最後に佐藤さん! 意気込みをお願いします!」 「うわっ、えっと、ハイ、がんばりまーす?」 いきなり傾けられたマイクに慌てて答えれば何故か拍手が一部で湧いた、拍手してるのは全っ然知らない大学生っぽい野郎連中だった。 手ぇ振ってる奴もいて一応振り返したけど。 なんか軽そ~。 女子高文化祭に来てる時点でチャラいの決定だけど、まー、俺も一人で来ましたけど。 俺は先生やってる巽をこっそり見たくて来たわけだし、別にチャラくなんか……。 「決勝の勝敗は特別審査員に決めてもらいまーす、まずは去年のミスコン優勝者であり我が校卒業生の亜里抄センパイです! この日のために来てもらいました! 次にみんな大好き頼りにしてる姉御先生、池ちゃんです! そしてそしてーー……あ、見つかった? 連れてきたっ? はいっ! サプライズ特別審査員はまさかまさかの、この人、緒方巽先生です!!」

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