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続! 終
◇
「あっあっあっ、ひやっ、あっ」
「すげぇな。アレから一回も触ってねぇのに、お前のここ、俺のこと覚えてるってよ」
「そ…そんなわけなっ、あっ! 奥ヤダぁあ!」
兄の下生えがお尻に擦れるほど深く、深く突き刺されて、僕の息はもう絶え絶えだ。
前の三日間は、丁寧に丁寧に躰を解されたのに、今日の兄は凄く乱暴で…いや、いつも乱暴なんだけど、乱暴なままというか。
前回は多少感じることができた優しさが、今日は一ミリも感じられなくて。お尻の中の、ビリビリくる一点ばかりを擦ってきて、気持ち良さを通り越して辛い。だけど止めてくれないから、きっと、多分…兄は怒ってるんだ。
「なっ、なで…」
「あ?」
「だって…よに…ぜんぜっ」
全然気にしてなかったのは、葉兄の方じゃないか。いつもみたいに僕を奴隷扱いして、母さん達とだって普通に話して。僕のことなんて、全然気にもしてなかったじゃないか。
あんな…あんなエッチなこと…僕にしておいて。
「何だよ」
グス、と鼻をすすった音に気付いて、兄が漸く腰を止めた。
「なに泣いてんだよ」
「だって…葉兄が無かったことに、しようとしてたんじゃないか!」
「…なに?」
「ぼ、ぼくは、母さん達と普通に話せなかった! 目だって合わせらんなかったのに、葉兄は普通で…なんにも気にしてなくて! いつもみたいに僕のこと、奴隷扱いするし!」
もしかして葉兄は、僕を女の子の代わりにしてた?
「僕は葉兄の奴隷でもないし、オモチャでもないんだよ! …て、あっ、ヤダ! 何で今おっきくすんの!?」
僕の中に入ったままの兄が、少し大きくなった。
「だってお前、叫ぶたびにケツ締めるから」
「さ、最低だッ!!」
振りかざした手が、見事兄のほっぺたにぶち当たった。ベチンと小気味いい音を立てたそれに、兄が青筋を立てる。
「ッテェなぁ」
「ひっ、だ…だって!」
「お前は分かりやす過ぎんだよ。あんな挙動不審になられたら、こっちが普通にしてなきゃ勘付かれンだろうが」
「え、」
「大体、俺が今さら狼狽えるワケねぇだろ。今まで頭ん中で何千回お前のことブチ犯してきたと思ってんだ、このクソちび」
え…、ブチ犯し…。
「まぁでも、妄想と生身じゃ比べもんになんねぇけどな。流石に頭ブッ飛んで、ついついヤリすぎちまったけど。お前も気持ち悪がって逃げ出すわけでもねぇし、むしろ喜んでるし」
「喜んでないよッ!」
「意識してんだと思いきや、忘れちまったように平然と歌うたうし。ほんとこっちが振り回されるわ」
「よ…葉兄…」
「あ?」
もしかして…。もしかしてもしかして、もしかして…。
「もしかして葉兄…僕のこと、好きなの?」
言ってから、それが失言だったと気付いた。ただでさえキツイ兄の目が僕の言葉で一気に吊り上がり、青筋はさっきの百倍増加した。
「お前の頭ん中は、黄色い穴ぼこスポンジで出来てんのかぁあ? ぁあ!?」
「ひぃぃッ!? アァっ! あ…あぁッあ…ぁ…ッ」
油断していたところでガツンと一気に奥を突き上げられて、僕の視界に星が舞う。
「俺がテメェを性欲処理に使ったとでも思ったか!?」
「あ…あぁあ…ひ…」
「フザケたこと言ってんじゃねぇぞコラァ!」
「ひあぁぁああぁっ!!」
こうして僕は、あの三日間よりも更に過酷な経験を積み、兄との新たな関係を築くのであった…。
END
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