27 / 27
第27話
あれから季節がすぎて夏になった。
つっても2,3ヶ月くらいしか経ってないけど。
そして俺ら生徒の目と鼻の先には夏休みが。その手前にたちはだかる2つの壁。
そう、体育祭と期末テストだ!!!
なぜその2つを持ってくる!?嘘だろ、辞めてくれ。滅びろ!バルスッッッ!!!!
馬鹿なの?魁斗さん馬鹿なの?いや知ってた。魁斗さんは賢くてイケメンだけど脳内お花畑だって。知ってた。
お花畑とイベクロスは全く関係ないし、俺からすれば取るに足らない事象なんだけど…
周りが…な…?
ほら、障って相当なバカだろ?そんで、今回は璉先輩と約束しちゃってさ。
気づいたら決定してたよ…
ーーーーーー回想ーーーーーー
水曜日の昼休み
毎週月水の昼休みはFクラスで弁当を広げているのだが、この日も例に漏れず訪れていた。
今となってはFクラスの皆とだってお菓子交換やトランプゲームをするほど仲がいい。
そんな中、俺はふと気になることが出来て璉先輩を見上げた。
ちなみに初めて連行された時から俺の定位置は璉先輩の膝の上だ。これは誰得なんだろう…?
「そういえば、璉先輩達はテストどうするんですか?」
「ああ、俺らもそれなりに受けるぞ。成績はまあピンキリてとこだな。勉強できりゃ素行はどうでもいいっていう家もあるし、俺なんかがそれだ。他はまあ、努力しても続かん奴らだな。」
「へー。璉先輩の成績ってどれくらいなんです?」
「あー、まあ平均で学年50位圏内ってとこか。」
「へー、1番高くてどれくらいですか?」
「最高5位だな。」
「え!凄い!じゃあ次の期末本気出してくださいよ!俺先輩の名前がトップクラスに並んでるの見たい!!」
「じゃあ、5位以内に入ったら俺とデートしろよ?」
「それくらいお安い御用ですよ!その代わり、ぜっっったい本気出してくださいねっ!?!?」
「じゃあイチより順位高いか同じ順位になったらキスな。」
「はいはい…… って、えっ?!?!」
ーーーーー終了ーーーーー
とまあこんな感じの成り行きで俺は死ぬ気で満点を取りに行こうと思う。
璉先輩に負けるということがないように。さすがにキスはダメだ。
ダメだ…よな…?
ともだちにシェアしよう!