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おまけ

「何なの、何で2人とも笑ってるの?!知ってたの?!」 花音がひとり喚き立てるも、和成と佐倉はニヤニヤしたまま。 「何よ、私の気持ちも2人のことも知ってて楽しんでたの?!」 「直接聞いたわけじゃありませんよ、ただ」 佐倉が弁解すると和成も続けて 「バレバレだったよね。花音が気づかないのがおかしいくらいだ」 佐倉もうんうんと頷いている。 「ウソ…じゃあユキ兄の言ってた、高杉さん付き合ってる年上のおっかない相手って」 そこで佐倉がまた、伊織や和成と同じく吹き出した。 「それにしても、ユキ坊ちゃんがまさか、ね…」 佐倉が感慨深く呟く。 まさか、自分と同じ道に進んでくるとは。 「あいつは好きにすればいい。柘植の家は僕が守るよ」 諦めなのか、決意なのか。何かを吹っ切ったように和成が言った。 「末永くお仕えさせていただきますよ、和成様」 カズ坊ちゃんから突然違う呼び方をされて和成は驚いたが、佐倉は笑みを浮かべたままアクセルを踏んだ。 【今度こそおわり】

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