25 / 25
おまけ
「何なの、何で2人とも笑ってるの?!知ってたの?!」
花音がひとり喚き立てるも、和成と佐倉はニヤニヤしたまま。
「何よ、私の気持ちも2人のことも知ってて楽しんでたの?!」
「直接聞いたわけじゃありませんよ、ただ」
佐倉が弁解すると和成も続けて
「バレバレだったよね。花音が気づかないのがおかしいくらいだ」
佐倉もうんうんと頷いている。
「ウソ…じゃあユキ兄の言ってた、高杉さん付き合ってる年上のおっかない相手って」
そこで佐倉がまた、伊織や和成と同じく吹き出した。
「それにしても、ユキ坊ちゃんがまさか、ね…」
佐倉が感慨深く呟く。
まさか、自分と同じ道に進んでくるとは。
「あいつは好きにすればいい。柘植の家は僕が守るよ」
諦めなのか、決意なのか。何かを吹っ切ったように和成が言った。
「末永くお仕えさせていただきますよ、和成様」
カズ坊ちゃんから突然違う呼び方をされて和成は驚いたが、佐倉は笑みを浮かべたままアクセルを踏んだ。
【今度こそおわり】
ともだちにシェアしよう!