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第1話

甘く甘く口内を犯す 予測できない舌の動きと もう、どちらのものか判らない唾液。 絡めて撫でて吸って 翻弄される。 「んんっ」 力が入らない手を無理矢理動かして 君の体を押し返す。 その手は簡単に捕まれて片手で拘束されて 身動きがとれない。 「んあっ」 唇が離れてそのまま首元に噛みつかれる。 白い八重歯が カーテンから透ける日の光に反射して煌めく。 「な、に?」 息も絶え絶えに君に問うと 君は妖しく微笑む。 「男でもイケるかなって…?」 整った顔で、ぶっ飛んだことを抜かす君を 「…っふっざけんな!!!」 思わずグーで殴った。 赤くなった頬を押さえながらも 笑った八神(やがみ)が 「でもさ、感じてんじゃん?」 そう言って指差した。 何を?“ナニ”を。 俺のは、制服の上から見ても分かるほどに 硬くなってて、 「キスで感じた?」 そう言ってイタズラに手を伸ばす八神から 離れようとするけど、 距離は寧ろ縮んで 「責任、とってあげよっか?」 妖しく扇情的に舌舐めずりした君は 嫌がる俺のズボンを下ろしにかかる。 「やめっ…」 カチャカチャッって ベルトを緩める音が、やけに煩く聞こえて、 ジーってチャックを下ろす音が 堪らなく恥ずかしくて そこから覗く俺のものを 下着越しに君は優しく触れて… 思いっきり、爪を立てた。 「痛っ!!」 思わず出た涙を君は舐めとって 「可愛い。」 なんてこの場に似合わないクソ甘い台詞を呟いて おでこにキスをされる。 そのまま長い指で、ゆるく俺のを擦るから 痛みはジクジク俺を包み込んで やがて快感に変わって 俺のものを更に硬くさせる。 「イキそ?」 イキたい。イキたい。 このまま快感に身を任せて イってしまいたい。 けど、、 人前でイくなんて、みっともないこと出来ない。 そんな想いも頭のなかで交差していて。 「強情だね?」

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