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王様の言うことは?
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「ねぇキング、今日はどこに行くんですか?」
「学食?購買?カフェ?」
今俺の目の前では
「そうだなぁ…今日はパンが食べたいかなー。」
「あ、じゃあ僕行く!」
「お、俺も行く!」
「何言ってんの僕が先に言ったんだから僕が行くの!ね、キング?」
クルクルのくせっ毛で、目がうるっとしてて、華奢で、萌え袖でカワイイ系の男と
「後とか先とか関係ねーだろ!な、キング!」
黒髪ストレートに切れ長な猫目、身長は低く細いが、それ相応の筋肉はある美麗系の男が
「んー、じゃあ…俺が好みそうなものを買ってきた方に、御褒美をあげるって言うのはどう?」
「「賛成です!行ってきます!!」」
俺の昼ごはん選びに奔走(?)している。
今日は
可愛らしいチワワちゃんを甘く愛してやるか
強気そうな低身長美人を啼かせてイジめるか
どっちがいいかな...。
あ、はじめまして。俺の名前は
阿佐ヶ谷帝(あさがやみかど)。
容姿端麗
成績優秀
運動もそこそこできる
後輩はもちろんのこと
同級生からも先輩からも
教職員からも一目置かれ
その隣から恋人が切れたことがない
そんなだから、百戦錬磨の不動のキング、学園一のイイ男と呼ばれている。
そんな俺が通う私立藤沢学園は中高一貫、全寮制の男子校だ。
カワイイ系、美人系、ジャ〇ーズ系、男前系、よりどりみどり、千差万別の男がいる。
あ、ちなみにデブとブスは範囲外。女もいけるが今は男の方にハマってる。
まぁ、ほとんどメス化したあいつらを男と呼ぶのが正しいのかはわからないが...。
まぁ、男とっかえひっかえしてる。
ここが俺の国で、王様は俺。なんでも思うがままになる。
はずだったのに
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