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「良いか?」
その意味が何を示すのか、女性経験の少ない天野にも意図が分かった。天野が頷くと、恭治の唇が首元に落とされる。
「んっ……」
恭治の指先が天野のシャツのボタンを外していく。羞恥に身を捩るも、恭治が上に乗っていて身動きが取れない。
「はぁっ……あっ……」
首筋に舌が伝っていき、かつて無い悦楽が背筋を駆け上がった。シャツの前が開けると、滑らすように恭治の大きな掌が這っていく。
「っ……なんだか、恥ずかしい」
ポツリと天野が呟くと、恭治は「そんなもんだろ」と言って微かに笑った。
「なんか……変な感じだ。まさか、恭治が僕を好いているなんて思ってもみなかった」
「お前は違うんだろ?」
その言葉に胸が痛みだす。もちろん嫌いではない。でも、恋愛として好いているかと聞かれれば意識したことがなかった。
黙っている天野に恭治はそれ以上は聞いてこず、愛撫を続けていく。
恭治の舌先が胸の突起に触れ、あっと天野が声を漏らせば執拗に攻め立てられてしまう。
「んっ、あっ、恭治っ」
手で押しやろうと恭治の頭に手をやるも強く吸われ、呆気なく力が抜け落ちた。軽く歯を立てられ、痺れるような腰の疼きに小さく悶える。
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