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レイカンタイシツナンデス 6話

手のひらが頬にきて、その後に唇の感触。 直ぐに舌が俺の中に侵入してきたから、俺も舌を絡めた。 両手を徳川の首に回してる事にこの時は気付いていなくて、フワリと身体が浮いた感覚がしたから、更にしがみつくように首に回した両手に力を入れた。 フワフワした感覚と気持ちいい舌の感触。 やがて、ギシっと金属がきしむ音がして、布の感触を身体全体に感じた。 ベッド? 俺の上に徳川が居て、唇を離すと俺を見下ろしている。 「気持ち良かった?」 そう聞かれたら頷くしかない。 「素直だね。琳」 徳川の唇が額に触れた。 …………めろ、 えっ?いま、何か聞こえた? 徳川が俺の首筋にも唇を這わしてきて、 「んんっ、……」 声が出てるよな俺? ………やめ……ろ……… あれ?また、何か? 俺の耳に声みたいなのが聞こえてきてる。 でも、徳川はキスを続けてる。 気のせい? 「琳、目を閉じてて」 徳川に言われ、俺は目を閉じた。 その瞬間に徳川の体重を感じた。 『やめろおおおおおおっ!』 重さを感じた時に誰かの叫び声が部屋中に響いた。 「えっ?なに?」 俺は目を開けて周りをみる。 「琳、絶対にベッドから降りるなよ?」 徳川の形相が必死過ぎて素直に頷く。 徳川はベッドから素早く降りると、 「影虎、琳を守ってろ!!」 そう言って急いで部屋を出ていった。 えっ?なに? 影虎? 俺は身体を少し起こしてキョロキョロとする。 部屋はシーンとしていて、さっきの声はなに?って考えた。 徳川はどうして部屋を出て行ったんだろう? 考えても分からない。 ベッドにまた横になると、目を閉じた。 くう~ん、と影虎の鳴き声がして、手をペロペロと舐めてくる感触。 「かげとらあ、」 名前を呼ぶと尻尾をふる音。 触りたいなあ。また…… そんな事を考えていると眠くなってきた。 先生………すき。………スキデス えっ?誰?徳川? 俺の耳元で誰か何か話してる? 髪をサラリと撫でられて、 スキデス………と。 誰を好きなんだろ? 誰が言ってるんだろ? 「琳!おーきーろー!飯だそ!」 身体が揺さぶられ、目を開けた。 目に飛び込んできたのは徳川。 「うん」 俺は返事をして寝返りをうつ。 「だーかーらー、起きろって!」 腕を掴まれ無理やり身体を起こされた。 「ねむいぃぃぃ!」 ばふん、と徳川の方へ倒れ込む。 「マジ、寝起き悪いな」 そんな事を言われた気がする。 「琳、飯だってば」 身体がフワリと浮く。 そして、ドスンと座らされた。 目の前にはテーブル。そして、テーブルの上には夕食。 「明日たべるう、眠い」 俺はその場に転がろうとするが、ガシッと身体を掴まれ。 「このまま眠るとそく、犯す!」 耳元で悪魔の囁き。 目をパッチリと開けると、ちょい不機嫌な徳川の顔。 「目……覚めた?」 ニッコリ微笑むけど、アナタ、目がワラッテナイヨ!! 「は、はい」 頷いて真っ直ぐ座る。 「よし、イイコだ」 頭を撫でられた。 夕食はもちろん、クリームシチュー。 そして、サラダと、フランスパンとその他が並ぶ。 「いただきます!」 俺は手を合せた。 食べ始めると徳川の視線を感じた。 なに?と首を傾げると、 「美味そうに食うよな琳って」 微笑まれた。 あ、機嫌直ってる? 「だって、美味しいから」 「そりゃ良かった。」 徳川も食べ始めて、口元に目がいってしまう。 唇………なんか、エロい。 そう言えばさっき、俺って………徳川と。 徳川と………待って、あれ?何したっけ? キスをした記憶が突然頭に再生された。 舞い降りてきたみたいな? キス……したよな? しかも、両手回したよな? ドキドキ、ドキドキと心臓が速く脈うつ。 おれ………まって、まてよ? それから? 抱っこされたような?それでもってベッドに…… あああ!!こっ恥ずかしいじゃないかあ!! しかも、徳川は平然と飯食ってるしいいい。 テンパる俺は徳川と目が合ってしまった。 まあ、向かい合わせてるから目は合うんだけどね。 「何?今頃覚醒した?」 ニヤリッと笑う徳川。 俺の心を読めるスペックを持っているのかあ!コイツは!! 「や、ちが、テンパってない!」 俺はブンブンと頭を振る。 「テンパってんだ琳?あんなに大胆に誘ってきたのに?」 「うわあ!!やーめーろー!誘ってないいい」 俺は必死に否定する。 「キスしてって言っただろ?」 ぐはっ!言いました。いや、正確には頷いた。 「ちが、ちがうもん!」 「もん、とか可愛いなあ琳は」 ニヤニヤして余裕の徳川。 うわーん、俺が大人なにいいい!!

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