2 / 12
はじめましてー
《はい。どちら様ですか?》
すぐに男の人の声が聞こえてきた。
『今日転校してくる予定だった神谷 充です』
《お待ちしてました、今開けますね》
返事の後すぐにギギーっと音をたてて門が開き俺は学園に入った。
入るとすぐにキラキラと王子様みたいな雰囲気の綺麗な男の人が、見とれるぐらい綺麗な笑みを浮かべて俺に近づいてきた。
「神谷 充君ですね?
僕はこの学園の副会長をしています西園寺 紫苑です。理事長室まで案内しますね」
うわぁーすごい美人、こんな人に蔑まれた目で見られたりしたら・・・想像だけで興奮してきた。
『お前、気持ち悪い顔で笑うなよ!』
すごく綺麗な笑顔だけど、こう言えばこの優しい王子様みたいな人は俺を嫌いになるだろう。
初対面でお前呼び、馴れ馴れしい態度であげく第一声が気持ち悪い顔とか完璧。
絶対に言われたことないだろうなー。
俺は一人満足して副会長を隠れたメガネ越しに見つめていたが・・・あれ?
なんか急に瞳をキラキラさせて満面の笑みを向けてきた!?
「僕の作り笑いを見抜いたのは充が初めてですよ、気に入れました」
ともだちにシェアしよう!