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元気です
びっくりした顔をしたホストは次に苦い顔して俺を上から下まで見た。
今日の俺は完璧だ!ボサボサの長くて不潔そうな髪(ちゃんと毎晩洗ってるから綺麗だけど)貧相な体は少し大きめの制服で野暮ったく(すぐに成長するかもだし大きめ)オタクのくせに偉そうな態度と年上に対してタメ口で暴言。
まーホストに見えるのはただの本音だけどな。
「なんでこんなガキがSクラスなんだ」
ホストは忌々しそうに呟いたが、たしかSクラスって叔父さんからもらった資料に書いてあったな…優秀な人間しか入れないみたいなクラスだったはずだけど?
叔父さんが決めたのかな?
『お前誰だよ!名前ぐらい名乗れよ!!』
ホストの名前って源氏名みたいのじゃねーの(笑)
「水戸 裕次郎、お前の担任様だ」
『裕次郎って教職免許持ってるのか?嘘はいけないんだぞ!!』
「嘘じゃねーし、てか名前で呼ぶな」
めっちゃ嫌がってる!!
こんなイケメンが担任なんてツイてる!
今後の期待と妄想でニヤニヤしていたら、口だけ俺の顔から見えるからか裕次郎は気色悪いのを見たように後ろに下がっていった。
『なんで下がるんだよっ!!』
思わず欲求に勝てずに裕次郎の腕を掴もうとしたら
「さわんなっ!!」
裕次郎は俺の腹に手加減なしの蹴りを入れて俺は軽く吹き飛んだ。
「やべ!!とっさで手加減できなかった、大丈夫か??」
すぐに我に返って俺に駆け寄ってきたが、全然大丈夫じゃない、勃った。
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