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第28話
次の日。熱は下がっていたけど学校には行かせてくれなかった…。今日はお休みなんだって…朝起きた時に言われた。
なんでって思いでいっぱいだったけど、考えても分からないから考えるのをやめた。
「春さん、手伝う」
「休んでいていいですよ?熱は下がっていますが、まだ体怠いでしょ…?」
「んんっ、手伝う…」
熱もないのに一日寝てたら疲れちゃう。だから手伝う方が、体が楽だと思った…。まだ動くのしんどいなって思うけどこれくらいなら、普通に動けると思う。
春さんは、まだ不満そうにしてたけど、手伝いをさせてくれた…。ちょっとだけ……
「涼くん、このお皿棚に戻してくれますか?」
「うん…」
「ありがと」
棚に戻す時、ちょっとフラッと来てお皿を一枚割ってしまった…。怪我はなかったけど、申し訳なくて、泣きたくなってくる……
「涼くんっ!大丈夫ですか!?」
「春さん……」
「…よしよ〜し、怖かったですね。…大丈夫ですよ、お皿はまた買い直しますから……。怪我は無かったですか…?」
「……んっ」
「涼くんが怪我しなくて良かったです…。少し休みましょ…。疲れちゃいました」
「…んっ」
春さんのその優しさに甘えて、少し寝ることにした。寝る前に風邪薬も飲まされた。ちょっと眠くなる作用がある薬だったから、思ったよりも早く寝付けた…。
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