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膨らんだり萎んだりを繰り返す肢体は谷嶋を虜にしてやまない。
短い口づけを春菊の赤い唇に落とし、彼を扱いていた指が今度は後ろへと這わされる。
「あ、ああっ」
これからどうなるのかは、色子としての業務を頭に叩き込まれたから知っている。けれど、まさか自分が谷嶋に抱かれるとは思わず、緊張のあまり身を固くしてしまった。谷嶋が双丘の中にある秘部へ指が侵入する前に拒まれた。
「春菊、大丈夫だから……」
身構えなくてもいいと優しく声をかけてくれるものの、それは到底無理な話だ。だって、想い焦がれたその人に身体を奪われるのだ。身構えてしまうのは仕方がないことである。
「っつぅ……」
春菊は頭を小さく振って無理だと答える。
けれど、身体は熱を放つばかりで、早く貫いて欲しいと言っている。春菊自身が先ほど精を放ったというのに、また勃ちはじめているのがその証拠だ。
「春菊、痛くはしないから……」
どうやら、谷嶋は痛い思いをすることが嫌なのだと思ったらしい。
(違うのに……)
春菊は、内壁を指で中を擦られ、そして谷嶋に貫かれることをただ恥ずかしいと思っているだけだ。この想いをどう伝えればいいのか分からず、ただ黙していると、谷嶋の眉尻が下がった。
「無理強いは野暮だね」
そう言って、身体が離れていく……。
(嫌だ)
せっかく想っていた彼と繋がれる機会をもらったのに、それができないと思えば春菊の心に焦りが生じた。
春菊は枕の端を持っていた手を離し、離れていこうとする谷嶋の後頭部に腕をまわし――そして、自らの唇で彼の唇を塞いだ。
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