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「っひ、ああっ!!」
やがて彼の雄が最奥を貫いた。
春菊は、自分を貫く匡也によって、勢いよく白濁を流した。
褥が自分の白濁で汚れていく――。背徳感が春菊の心を支配する中、けれど愛おしい匡也は、とても優しい笑顔で見下ろしていた。おかげで、これでいいのかもしれないと、そう思ってしまう。
達したばかりの春菊は、力尽き、それでもにっこりと笑い返す。
すると、匡也は唇を噛み締め、春菊の最奥深くに熱い白濁を注いだ。
春菊は身体を大きく反らし、匡也を受け入れた。
思考が飛びそうになる少し前、春菊はこれからも匡也に組み敷かれる日々が続くのだと、そう理解した。顔から火が出るほど恥ずかしい。
しかしその反面、そんな甘い毎日に溺れたいとも思うのだ。
匡也の首に腕を回して甘えると、彼はあたたかな微笑みを浮かべ、抱きしめてくれる。
「好き……ずっと好き……」
春菊は幸福感を胸に抱き、力強い腕の中で意識を飛ばした。
*終幕*
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