36 / 186
extra.1-1 「徹夜組ボーイズトーク」
(本部メインルーム:深夜未明)
「早く潰れねえかなこの会社。牧今日帰る?」
「いやあ残るわ」
「班長お前らと千葉だけか」
「あー、萱島主任は下居るんじゃね」
「あの人名前めっちゃ可愛いよな」
「まじで?班長さっきのURL分かったから送るわ」
「ほい」
「沙汰の沙に南でさなだろ」
「…めっちゃ可愛いな」
「昨日夜中の2時に萱島さんから電話かかって来て」
「うわ迷惑」
「『イエティ見た!』っつって…俺が馬鹿じゃないんですかって言ったら画像送ってきたんだけど」
「どれ、見して…それ?」
「ただの向かいの中華屋のオッサンじゃねえか」
「いらねー…」
「主任って寝る時間謎だな」
「この前そこでパンイチで寝てたぞ」
「はあ!?お前…見たのか!」
「見たって何をだよ」
「パンツ以外の部分をだよ!」
「千葉明日のスケジュールある?1件頼みたいんだけど」
「5分待て…あ、牧そういや」
「何よ」
「社長がさっきメールで『牧の新作のヒロイン、何で海のシーンで白足袋はいてんの?』って聞いて来たんだけど何で」
「ああ、あの明らかな着色漏れか」
「……そんなんあった?」
「あったよ」
「…いやー…もー…作り直しだわ…ちょっと待って」
「班長どこ行くんだよ」
「仕事とかしてる場合じゃないわ」
「アイツのさぁ、あのエロゲに対する情熱は何なの」
「エロゲを苦に自殺した霊に取り憑かれてるんだろ」
「てめえ海堂、人の事言えねえだろうが」
「何だよ」
「お前…あのゴミみてえな社内ポータルはよどうにかしろや」
「何処がゴミみてえだよ、あんなシャレオツなポータル無いだろ」
「使い難いんだよ!」
「しゃあねえだろ!社長と酔っぱらって作った奴なんだから」
「ぶっ殺すぞてめえ、もう良い今修正しろや、そしたら!」
「全社員が日に3回は舌打ちしてんだよ、あの糞ポータル」
「お前ら…!アレなあ、一応作り直したんだぞ」
「ああ?」
「アダルトサイトの広告貼って2人で爆笑してたら、流石に戸和に怒られたと言うか…」
「もう終わりだこんな会社、俺ら明日から無職だ、無職」
ともだちにシェアしよう!