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(Side遥)

薫「なぁー……遥?」 遥「なにっ!今忙しいんだけどっ」 薫「そもそもしっかりついてたん? そのー、マーキングフェロモンっちゅうやつ」 遥「ついてたはずだ だってそれは朱雨が確認し………………」 そうか、そうだ…………………… 遥「よくやった!薫!」 薫「……へ?な、なんかよくわかんねぇけど…… おう……?」 そうだ、そうだった! βにマーキングフェロモンは効かない だって、僕らは番の上書きができないから なんてことを見落としてたんだ………… 鈴のα内人気が高まっていたため 犯人がβである可能性を考えていなかった………… 玲「なにかわかったのか……?」 遥「……あぁ…… ……もし鈴が襲われている可能性を考えるとしたら…………犯人はβだ……」 だが……そこだけわかっても意味が無い………… だって…………………… 晴「はぁ!?うちの学校はほとんどβだぞ!?」 そう、僕らの学校はβが9割を占めている………… だから、どこから探せばいいのか、どこから手をつけていいのかがわからないのだ………… 鈴を助けるのは絶望に等しかった……………… 鈴っ…………お前……どこにいるっ……

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