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(Side鈴)

チュンチュン………… 小鳥のさえずりが聞こえる………… 朝………………? 目を覚ますと手錠と足枷は外されていた…… 外してくれたのか……? なんで…………? あ、今日……火曜日……………… 急いで扉に向かおうとするが 足が思うように動かずベッドの上から大きい音を立てて落ちてしまう……………… ドゴッ 鈴「うっ…………い、いたい……」 大きい音に気がついたのか ドスドスと焦った足音が聞こえる ガチャン…… 三「………………大丈夫ですかっ!?」 鈴「…………へ?」 な、なんでこいつが…………? 俺はこいつにされたことを思い出し、無意識に震えてしまう……………… 俺から求めたくせに……なんて勝手なんだ………… 三「ごめんなさい………… ここ、俺の親が所有してる別荘なんです…… 食事……どうなされますか…… 食べられそうですか……?」 三枝は申し訳なさそうにいった…… お前は巻き込まれただけだろう………… ほんとうに謝るべきは陽太のほうだ…… いや………………俺か……………… 三「先輩?…………………せんぱ…………」 鈴「鈴だ…………鈴でいいよ…………」 三「鈴……さん………………食事どうしますか…」 鈴「いらない…………入らないから…………」 三「そうですか 学校は………………」 鈴「いく……いきたい……」 三「では…………制服お渡ししますね…………」 そう言って彼は出ていった………… 俺は行かなきゃならない……………… 晴也に別れを告げなくては……………… 告げたら……………… 遠くへ……遠くへいきたい…………………… もう誰にも恋しなくていいような…… そんなところへ……………… そうだな…………北海道の森がいい………… だが、そのためにはお金が無い……………… どうせ、自殺する身だ……………… ……体で稼ぐしかない……………… ふふ……自殺のために体売るって滑稽だな………… 自業自得か…………………… どうせなら………………死ぬ前に 晴也にだいてほしいなぁ……………… 発情期関係なく……愛してほしい……………… 俺を無茶苦茶にして……………… 君のものだという印を 最後につけてほしい………………………… 愛してるよ、晴也……………… けど……君に俺は似合わない…… だって、こんなにも汚れてしまったから………… この2日間でなにが変わったのかと言われると明確にこれとは言えないが……………… 俺はあんなにも自分から求めないと言い聞かせたのに 自分から求めた………… 俺は晴也の横にいる資格がない……………… でも、もう少し…………………… 晴也ともう少し恋をしていたかった……………… 晴也、俺のこと好きだった??………… 少しでも……まだ好き……? それとも………………こんなに汚れた俺は嫌い? なにも聞きたくない…… もう………………死にたい……………………

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