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本当の地獄
俺は学校に向かった…………
まだ足はガクガクするし、腰は重たい……
だが、学校に行かなくては…………
ケータイの電源をさっきつけたが
朱雨、玲、晴也、薫、遥そして秋や優人からの不在着信がたくさん来ていた…………
晴也の留守電も入っていた…………
『鈴っどこにいる……?
これを聞いたら電話ください
お願いだ、早く帰ってきて…………
辛い目にあってないか……?
泣いてるだろうな……助けに行けないのが悔しい……
待っていて、必ず助けに行く……
愛しているよ、鈴』
それをきいて、俺は泣きそうになった…………
その留守電は月曜日に入っていた……
助けてくれるの……?こんなに汚れた俺を……?
鈴「……お人好しすぎるんだよ……
ばかぁ…………」
晴也はどんな思いでこれを言ってくれたんだろう…………
そう考えただけで涙が出てくる……
まだ、俺は必要とされている………………
俺はひたすら晴也の助けを待つことを決めた……
自殺もしない……体をうることもしない………………
晴也が俺のことを嫌いになったら…………死のう………………
そう決心し、学校へ急いだ………………
鈴「はぁ………………」
教室の扉がこんなに大きく感じることなんてなかった……………………
入ろうとすると………………
朱「…………鈴…?」
鈴「朱雨………………久しぶり」
朱「ばかっ!どこいってたんだよっっ!!」
鈴「ごめんね…………ちょっと遠くに……」
嘘をついてしまった…………
本当のことを言ったら友人を失ってしまうと思った………………
お願い、朱雨…………こんなに汚い俺でも……
もう少し友人でいて……………………
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