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────ある日の朝。 『うー・・・このパン・・・・』 『あら?口に合わなかった?』 目玉焼きと一緒に出された 焦げ茶色のライ麦パン。 ただ、カットされただけの。 『んー・・・・なんかさ、この酸っぱいパンを そのまま出すのはどうなの?って思うんだけど。』 『うっさいわね~、朝から。』 『どーせなら スモークサーモンとクリームチーズとか挟んでさ サンドイッチにしてほしかったよ・・・・。ぐすん・・・』 『はあ!?そんな洒落たモノ、うちにはありません!』 『スライスした玉ねぎ、いっぱい入れて・・・ サワークリームでもいいんだけどな・・・・』 『だから、ないっていうの!! もう!嫌なら食べなくていいですっっ!!』 母さんにお皿を取られそうになって 慌てて引き寄せた。 『た、食べます!食べますっ!』 『もー、なによ。あんたがパン好きだから 買ってきたのにさ・・・・あ、酸っぱ!』 『・・・・・・・。』 あ───、もうっ! 違う!! 違うんだよっ!! 確かにパンは好きだけど パンなら何でもいい訳じゃない。 おいしい食べ方とか、 おいしい相棒とか、 色々あるんだよ! どうせなら美味しく食べたいじゃんか! 『わー、酸っぱ』 『・・・・・・・・』 はあ・・・・ 分かってないなぁ・・・・・

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