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* * * 蓮・side * * * 『佑真?』 『え・・・あっ・・・///』 頬を両手で挟んで、しっかりと 目を覗き込む。 『教えて?佑真が好きなヤツ。』 『・・・っ・・・っ・・・////』 佑真の真っ赤な顔が、 ボンッと 更に赤みを増して まだ赤くなるのかってくらい 赤く染まる。 『あ・・・あ・・の・・・っ////』 『佑真・・・・』 『・・・・・・』 佑真の手が、俺の手を包むように そっと添えられる。 1度、目を閉じた佑真は 大きく深呼吸してから、 ゆっくりと目を開けた。 強い意思をもった その目は真っ直ぐと 俺の心を射ぬく。 『俺・・・が、好きなのは・・・れ、蓮・・・だよ。 俺は、蓮が・・・好きなんだ・・・////』 『佑真・・・・・・』 佑真の唇から 紡がれた言葉は、 俺の欲しかったもの。 ・・・ああ。 じわじわと胸の中が暖かくなる。 満たされる。 幸せって、こんな感じ? 堪らず、佑真を強く、強く 胸の中に閉じ込めた。 『蓮・・・蓮・・・好き・・・////』 佑真も、俺の背中にしがみついて 何度も「好き」を繰り返す。 『俺も・・・佑真が好き。好きだよ。』 『嬉しい・・・っ。 俺、ずっと・・・ずっと・・・言っちゃいけないって・・・ 言っちゃダメなんだって思ってて・・・っ・・・ 苦しくて・・・っ・・・俺・・・っ・・・・・・。』 『俺・・・ホント鈍くて・・・ごめんな。』 ぶんぶん首を振る佑真を抱きしめる。 きっと、ずっと 苦しかっただろう。 ツラそうな顔を見る事もあった。 俺の無神経な言葉で。

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